新任のご挨拶と咽頭ESD治療のご案内
2025年4月1日より当科に着任いたしました野本佳恵と申します。
2008年に岩手医科大学を卒業後、自治医科大学附属病院で初期・後期研修を行い、その後は自治医科大学消化器肝臓内科に入局し、消化器内科医として研鑽を積んでまいりました。自治医科大学で共に診療を行っていた三浦義正先生が日本大学病院教授に就任されたことを機に、この度ご縁をいただき赴任し、現在は消化管グループの一員として診療に携わっております。
当院消化器内科・消化管グループでは、消化管腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を中心に高度な内視鏡治療を提供しています。手術室でのESDにも対応しており、2025年度からは耳鼻咽喉科と連携し、咽頭領域腫瘍に対するESDも開始いたしました。咽頭腫瘍は人工呼吸器による呼吸管理が必要となり、また喉頭展開は耳鼻科医の協力が必要となるため治療可能な施設は限られます。しかし、咽頭腫瘍は内視鏡的に切除可能な場合、従来の外科的アプローチに比べて身体への負担が格段に少なく、術後の回復も早いという大きな利点があります。
治療後の機能的障害は少なく、多くの患者様で1週間程度の入院にて退院が可能です。
現在、当グループでは咽頭・食道・胃・十二指腸・大腸まで、全消化管を対象としたESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を実施しています。pocket-creation methodやwater pressure methodといった先進手技を積極的に取り入れ、より安全で確実な治療を行っています。また、操作性が難しい腸管に対してはショートタイプのダブルバルーン内視鏡を使用し、安定した視野と操作環境を確保しています。ダブルバルーン内視鏡は小腸診療にも活用しており、対応可能な診療領域は年々拡大しています。さらに、大腸内視鏡の挿入が困難な症例においても、バルーンによる腸管短縮を行うことで、安全かつ円滑な挿入を可能にしています。
今後も、安全で質の高い内視鏡診療の提供に努めてまいります。内視鏡検査や治療をご検討中の患者様がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご紹介ください。