「教授回診」
毎週月曜日朝回診をしています.私が若い頃に比べて変わったことが沢山あります.導入が遅れましたが,新病院では電子カルテになったので,上申はカルテやレントゲンを用意する必要がなく大変便利になりました.これらの準備に以前は30分以上かかっていましたが,今はゼロ分です.かなり古いデータも即座に参照でき,他の診療科のことも同時に知ることができます.しかし,慣れていないせいでしょうか電子カルテでは温度板が見にくいので困っています.
患者さんの高齢化がかなり進んでおり,以前は90歳以上の大腿骨頸部骨折・転子部骨折が入院することはありませんでしたし,あっても手術にはなりませんでした.しかし,今では早期に手術を行い,回診で患者さんが歩いているのを見ると随分治療が進歩したことを実感します.また,人工関節の手術も増加しました.変形性股関節症は以前上申されるのはすべて二次性の変股症でしたが,今では少数となっています.私がフレッシュマンの頃は脊椎の手術後はギプスベッドを作り,患者さんは何週間もベッド上安静でした.回診の時に創を診て清拭するため数人で側臥位にしていました.今から考えるとよく我慢されていたものだと思います.
最近は高齢化も問題ですが,合併症のある患者さんが多く,透析,DM,心疾患の既往など他の診療科との連携が必要となるケースが増えています.各診療科に専門家がいますし,当院は診療科間の垣根が低いので大変助かっています.昔と違い回診時に大勢の人がゾロゾロ病棟中を移動することはなくなりました.上申・回診の開始時間を早くしましたが,同時に手術や外来もあるので,回診時についてくれる医師が受け持ち一人のことも希ではありません.
今から30年後,教授回診はどうなっているでしょうか.さすがにロボットが回診しているようなことはないでしょうか,患者さんとのコミュニケーションが減らなければよいと思います.