運動器超音波エコーとFasciaハイドロリリース
秋もだいぶ深まってまいりまして、読書の秋といったところではないでしょうか。
今回のニュースレターでは、すでに読まれた先生方も少なくないとは思いますが、少し変わった書籍をご紹介させていただきたいかと思います。
近年、エコー機器の画像を含めた性能の向上に伴い、整形外科医の間で運動器疾患にエコーを使用される機会がますます増えていることは言うまでもありません。また、診断行為ではなく、治療対象臓器や組織を正確に把握したり、状態を確認するという目的で、医師以外にも看護師、理学療法士、鍼灸師、柔道整復師の方々もエコーを使用する動きは加速度的に増えております。さらに、スマートフォンにプローブをつないでエコー画像を見ることができる時代にもなりました。おそらく次は一般の人々も使いだす日が来るのも近いのではないかと思ってしまうくらいです。(噂では、街の写真館で妊婦の胎児を3Dエコーを撮影し、家族写真の一つとして商売をされているところもあるとか。)
もう一つのトピックスは、レントゲン、CT、MRIで把握できない病態として、Fascia(整形外科医のイメージする筋膜だけではない事が非常に重要なポイントです。ご注意を!)が注目されております。まだまだエビデンスは十分とは言えませんが、想像するよりはるかに多くの論文が世界中から出ており、さらに国内でも科学的・客観的な証拠を示せるようにと活動し英語論文を出されている医師を含めたグループもあります。
この二つの流れは、現在エコーガイド下Fasciaハイドロリリースという治療法として、驚くような臨床結果として経験することができます。これらのことは、患者さんを治療していくうえで、クリニック内では限界を感じていたメスを置かれた整形外科医が新たに治す喜び(快感?)を得てしまうことになると考えております。そして、メスを置きたくないからまだ病院勤務にこだわっていたいと考えている若い医局員たちが、より早く退局してもいいと考え出すのではないかと要らない心配もしてしまいます。
ここで詳細は省かせていただきますが、秋の夜長に流し読みしていただける興味深い書籍4冊ご紹介いたします。(ちなみに当科でこれに特化した専門外来は、残念ながらまだございません。横市の付属病院にすでにございます。)