街路樹の落葉が歩道や車道に舞い散り、朝夕の寒気がひとしお身にしみる季節となりました。
消化器外科外来医長の萩原 謙と申します。外来医長として患者様には迅速かつ十分に満足していただけるような、気軽に紹介ができ密に連絡が取りあえるようなオープンな環境作りをモットーに日々診療を行っております。
今回は消化器外科外来受診から入院までの流れ、および外来化学療法についてご説明させていただきます。
消化器外科外来は3階にあり診療受付時間は8時~15時(月~金)、8時~11時(土)となっております。患者様になるべく待つことなくスムーズに診察を受けていただくために、先生方には予約センターを通して前もって予約をしていただくか、直接、萩原まで連絡をくださるようお願いいたします。時間外や予約外でも責任をもって迅速に対応させていただきますのでどうぞご安心ください。
紹介いただいた患者様は外来担当医が診察をし、手術適応であれば術前検査、日程等を決めていきます。例えば、鼠径部ヘルニアや胆石症などは初診当日ともう1日、胃がんや大腸がんなどは初診当日と2~3日程度外来検査をしていただき手術前日入院となります。初診の段階で手術の日程を決めていただくことも可能です。緊急手術を要する場合は、ご連絡いただいた時から病棟医長と密に連絡をとり、術前検査から手術に至るまで一元化された診療体制をとっております。非典型的な疾患の可能性があれば、同じフロアー内の消化器内科と連絡をとり、後に消化器センターの内科外科カンファレンスで治療方針を決定します。
近年、消化器がんにおける抗がん剤の進歩により、外来化学療法を受けていただく患者様も増えております。新病院開設より同フロアー内に10床の化学療法室が併設され、常駐の専属看護師や薬剤師のもとリクライニングシートでテレビや音楽を聴きながらリラックスして抗がん剤を受けていただいております。消化器がん領域では手術よりも抗がん剤治療が優先される症例や根治手術後でも再発予防に抗がん剤治療が必要とする症例も多く、私も週2回化学療法室担当を兼務し化学療法室でも診察をしております。また抗がん剤治療を受けるにあたり治療内容だけでなく精神面や金銭面等の相談もあるとは思いますが、薬剤部やがん化学療法および緩和ケア認定看護師、医療連携室とともにチームとしてがん患者様の治療やサポートを行っております。
「病院は病者のためにある」。これは日本大学病院の理念です。手術や抗がん剤治療は患者様に多くのご心配やご負担をあたえる治療となります。外来は患者様が一番初めにいらっしゃるところであり、安心して治療に専念できる窓口となることが外来医長としての私の信念です。これからも患者様にとって理想的な外来となれるよう努力して参りたいと思います。