新年明けましておめでとうございます。
病棟で班長を務めている蛯澤 記代子と申します。現在、消化器外科の病棟医3名体制で術前・術後管理、手術(腹腔鏡・開腹)、化学療法の導入、緊急入院手術などに対応しております。
安全な診療を提供するうえで一番大切なのはチーム医療だと思っております。病棟は3名という少人数ですが、消化器病センターとして消化器内科と連携をとり、消化器外科で再度カンファレンスを施行したうえで、ガイドラインを基本に根治性と安全を重視した治療選択を行っております。重症症例や併存疾患の多い手術症例は専門科と兼科したうえで、手術適応の判断や周術期管理を行っております。化学療法に関しては専門指導医とがん化学療法認定看護師とともに適切なレジメン選択とケアを行っております。このように外来医・病棟医と看護師の密接な関係が出来上がっているからこそ、大きなトラブルなく日々の入院診療を行っていられると思っております。また開院以来一度も患者様からのお叱りのご意見をいただいた事がないことが私たちの日々の励みになっております。
ご高齢の患者様の手術も多数行っており、術後の早期離床に必要な場合ではリハビリを導入し、早期の家庭復帰を目指しております。また下部直腸癌の患者さんでは人工肛門造設術が行われることもあり、WOC認定看護師が入院外来を通してストマケアを行っております。
当科の手術症例は胆石症や急性虫垂炎の良性疾患から消化器がんと多岐に渡っております。とくにがんという病気は転移・再発など予後など死と隣り合わせであり、緩和ケア認定看護師同席のうえでインフォームドコンセントを施行することによって、手術や病気に対する不安を医療面のみではなく生活面でも充分な説明で取り除いていくようつとめております。
残念ながら長期的な治療のうえ、がんが再発や進行し、治療が限界になる場合もあります。その際には患者様の社会環境、家庭環境を考慮しながら、当院でのケアの継続もしくは退院支援看護師、医療連携・相談室の協力のもと、在宅医療の導入および希望される方には在宅での看取りまで進めることも出来ております。
スムーズに患者さんが医療を継続して受けられる様に、ご紹介いただいた患者さんが当院でどのような診断で、どのような手術を受けられたのか、病理結果がどうだったのか、充分にご理解いただける様にご紹介いただいた手術症例に関しては手術記録/病理結果/サマリー/検体写真を貼付いたしました詳細な返信を送らせていただいている理由です。
まだまだ至りませんがなにかご意見がございましたら、当科林科長(電話03-3292-1711 (内線5715)、直通03-5577-3464もしくはhayashi.shigeoki@nihon-u.ac.jp)までご連絡いただけると幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。