初めまして。2014年10月から消化器外科病棟医長を務めております五十嵐雅仁と申します。今回は消化器外科の入院と手術についてご説明させていただきます。
新病院は地上12階地下2階総病床数320床と、大学病院としては小規模の病院ですが旧病院の利点であった横の連携の良さはそのままに最新医療機器を導入し最先端の機能を持つ病院であると自負を持って診療を行っています。
消化器外科スタッフは林科長の下に3人の医長(教育医長、外来医長、病棟医長)と病棟グループ(1班4名)の計9名です。
病棟は10階B病棟です。隣の10A病棟は消化器内科病棟です。消化器病患者さんは主に10階に入院となり術前精査を消化器科先生に施行していただき、内科外科カンファレンスでステージング、術式を討論して手術に臨んでおります。術後は術式、術後経過、術後ステージを消化器内科先生に説明し問題点、改善点を議論することにより消化器センターとしてのレベルアップに努めております。
病棟看護師さんは知識、経験、技術、患者さんに対する愛情、熱意を持ったスタッフが集まっており、非常に信頼できます。手術患者、重症患者が多いため他病棟に比べ仕事が多く、開院当初はスタッフが少なかったことも影響して残業も他病棟に比べダントツに多かったため非常に申し訳なく思っていましたが、新年度となり新人スタッフも配属され、電子カルテ等の業務に慣れてきたこともあってか今は大分ゆとりが出てきています。
新病院に移っての手術数は次第に増加し本年4月から6月までの平均は月37件と増加傾向にあります。先生がたからの貴重な症例のご紹介のおかげと誠に感謝しております。腹腔鏡科手術も積極的に行っております。3Dスコープも導入し今までの2D平面画像よりも、奥行きのある精緻な画像でより質の高い手術を目指して精進しております。
当科は現在も臓器別ではない消化器外科として手術を行っております。そのためか少ないスタッフではありますが、各人の得意分野がバランス良く配分されている印象があります。食道手術に経験が深いもの、大腸を得意とするもの、開腹手術は当然として腹腔鏡手術技術認定医も単一の分野ではなく胃と大腸の認定医がおります。
予定手術(特に悪性腫瘍)は質の高い手術を追求し、適応が許せば積極的に腹腔鏡手術を用いて低侵襲な治療行う。緊急手術は厳密に適応を検討し合併症を起こさないよう手術を終える。病棟医長としてこれらのことが肝要と考えて日々の医療に臨んでおります。新たな患者さんがいらっしゃいましたら、是非とも当科にご紹介いただければ幸いです。今後とも何卒よろしくお願い致します。