今年の関東甲信越地方の梅雨明けは6月29日で,関東甲信越で6月に梅雨明けすることは観測史上初めてのことでした。そして7月中旬以降,太平洋高気圧の影響で,7月中旬の平均気温は,関東甲信越地方では平年差+4.1℃と統計開始以来最も高く,下旬には埼玉県で,最高気温が摂氏41.1度と観測史上最高気温を記録しました。東京都においても7月は猛暑日や真夏日が連日続いており,救急車の1日の出動件数が過去最多を更新したというニュースが連日流れました。
このような気候のため,今年は熱中症の症状で搬送される方が例年より多く,7月20日に日本救急医学会から熱中症予防に関する緊急提言が発表されました
(http://www.jaam.jp/html/info/2018/pdf/info-20180720.pdf)。
当院におきましても,7月以降,熱中症で搬送される件数が例年の2~3倍ほどです。当院の救急診療体制は,救急科が救命救急センターだけではなく,日中は,2次救急の救急外来も担当しております。熱中症の重症度の判定には,血液検査が必要な項目もあり,2次救急で搬送された患者さんでも重症熱中症の診断となる方もおります。集中治療が必要となりますが,われわれ救急科が2次と3次救急,集中治療を担当しているため,患者の治療はシームレスです。この体制は,熱中症に限ったことではなく,救急車で搬送された全患者が対象となります。救急患者の搬送先にお困りの際には,救急外来担当医までご連絡していただければ対応いたします(内線PHS:5546,内線3150)。
またまだ暑い日々が続くと思われます。体調管理には十分にお気をつけていただきたいと思います。