立春の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。平素より、多数の患者さまをご紹介いただき心より感謝申し上げます。
昨年度まで担当しておりました古谷公一医師の異動に伴い、本年度より私が涙道専門外来を担当させていただいております。まだまだ若輩者ではございますが、精一杯精進していく所存でございます。
“流涙”の原因疾患は、分泌性流涙と導涙性流涙に大きく分類されます。分泌性流涙の原因としては、ドライアイ、結膜炎、睫毛乱生などが挙げられます。一方、導涙性流涙の原因としては涙道狭窄・閉塞が代表的なものであり、涙道専門外来では、まず流涙の原因精査を行い、涙道狭窄・閉塞に対しては涙道内視鏡併用チューブ挿入術を施行しております。手術は鼻内麻酔と滑車下神経ブロックによる局所麻酔で行います。狭窄・閉塞部位を涙道内視鏡で確認し、内視鏡に装着したシースを用いて狭窄・閉塞部位を穿破、その後シースをガイドとして涙管チューブを的確に挿入する術式を行っております。涙管チューブは約3か月留置し、その後抜去致します。涙管チューブ挿入中は定期的に涙道洗浄を行った方が良いとされており、通院可能な方は当院で2,3週間に1回施行しておりますが、通院困難な方の場合にはご紹介元の先生方にお願いすることがございます。
閉塞部位により手術の難易度、再発率は異なり、涙小管水平部の閉塞は難易度が高く、なかでも抗癌剤(TS-1など)の副作用による涙小管閉塞は涙道内視鏡による穿破が困難な症例が多く、また穿破が可能でも時間が長くかかる例が存在します。一方、鼻涙管閉塞では穿破は容易で術後の炎症を克服できれば予後がよい場合が多くみられますが、鼻涙管全長が閉塞している症例での再発リスクは高い傾向があります。とはいえ大半の患者様は、流涙が止まると予想以上に日常生活が改善された、と喜ばれるので治療をお勧めして良かったと実感しております。
涙道専門外来は今まで通り第2・4週の木曜午後に行っておりますが、まずは、私の火曜、木曜の外来担当日、それ以外の曜日でも、初診担当医が拝見し、専門外来で診療できるよう手配致しますので、ご紹介いただければと存じます。手術は、現在は第1・3週の木曜日午後に行っておりますが、4月からは加島陽二准教授(日大板橋病院眼科)と共に月曜日に曜日を変え、第2・4週午後に行う予定です。流涙でお困りの患者さまがいらっしゃいましたら、是非当院にご紹介いただければ幸甚です。
余寒なお去り難き折、風邪など召されませぬようご自愛くださいませ。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。