常々、多くの貴重な患者様をご紹介いただき、ありがとうございます。
今回は視能訓練士の菊池由夏子が日本大学病院アイセンターのロービジョンケア外来と視覚障害者に対する福祉サービスについてお伝えします。
視力が0.4~0.5に低下すると、読書困難が生じると言われています。しかし、加齢黄斑変性では視力が保たれている割に読み書きに困難を感じる患者様が多いです。視力値からは不自由なく読めていると思われる患者さんでも、読み書きに困難を感じているかもしれません。
ロービジョンケア外来では視力検査だけではなく、読書能力を評価し、患者さんが楽に読み書きできる眼鏡やルーペ、拡大読書器などを調整、提案しています。また、活用できる社会資源や視覚障害者支援団体等の情報を収集し、患者様に提供しています。
2018年の視覚障害者認定基準の見直しにより、両眼の視力の和という概念が撤廃されました。また、中心暗点の視野障害認定基準が新設されたことにより、今まで視覚障害者に該当しなかった患者様でも認定されるようになりました。読み書きに困難がある患者様にサービスが拡大されたと言えます。
視覚障害手帳を取得すると、等級が低くても患者様に経済的メリットがある場合があります。給付には条件がありますが、生活保護費の障害者加算、医療費助成、税控除、交通費補助などがあります。また、すべての等級で拡大読書器購入時に補助が受けられることは、読み書きに困難がある患者様にとって大きな助けになります。
日本大学病院アイセンターには視覚障害者補装具適合判定医師が複数おり、書類作成等、迅速な対応を心掛けています。ロービジョンケア外来は予約制で、患者様の必要に応じて1時間から2時間程度で行っています。視覚障害者に該当しなくても受けることができます。ロービジョンケアが必要と判断され、ロービジョンケア外来の受診を希望される患者様がいらっしゃいましたら、新患担当医あるいは主治医の診察をご予約頂き、<ロービジョンケア外来希望>と紹介状にお書き添えください。診察時にロービジョンケア外来を改めて予約させて頂きます。
患者様の安全や自立、職業維持、進学のお役に立ち、また患者様と問題を共有することでアイセンタースタッフも視野を広げていきたいと考えています。