早春の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素より、多くの患者さまをご紹介いただき心より感謝申し上げます。
さて、今回は視神経炎につきまして、2019年12月に「献血ベニロン®-Ⅰ」が追加承認されましたのでご紹介させていただきます。
視神経炎の多くは原因不明の特発性視神経炎であり視力予後は比較的良好とされていますが、なかには多発性硬化症(MS)や視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)などによるものが存在し、残念ながら治療抵抗性、予後不良の症例が一定数存在します。治療の第一選択はステロイドパルス療法であり、メチルプレドニゾロン1000mg/日を3-5日間投与、開始より1週間程度で効果判定を行い、効果不十分の場合には追加のステロイドパルス療法を検討します。追加治療においても効果不十分の症例や、合併症により追加治療が困難な症例の場合、従来は第二選択として血漿交換療法が検討されていましたが、今回の追加承認により免疫グロブリン大量静注(IVIG)療法を選択することも可能になりました。方法は、スルホ化ヒト免疫グロブリン製剤400mg/kgを1日量として 5日間点滴静注します。原則として抗アクアポリン4抗体陽性の方に投与することとされています。血漿交換療法はやはり身体への侵襲が大きく、また様々な合併症も危惧される治療ですので、IVIG療法の承認により、治療の幅が広がることが期待されます。ただし、肝機能障害や急性腎障害など、重篤な副作用をきたす可能性もあるため、当院では必ず神経内科と併診で治療にあたっております。
現在は木曜日の第1・3週午後に神経眼科専門外来を行っておりますが、4月より、月曜日の第2・4週午後に行うこととなります。視神経疾患などお困りの患者様がいらっしゃいましたら是非ご紹介頂けますようお願い申し上げます。なお、急を要する患者様につきましては、それ以外の曜日でもまずは初診担当医が拝見し、専門外来で診療できるよう手配致しますので、ご紹介頂けますと幸甚です。
このニュースレターを執筆している今まさに新型コロナウィルスのワクチンが国内で初承認され、ワクチン接種が開始されようとしておりますが、広く普及するには時間がかかることが予想されており、まだまだ気の抜けない日々が続いております。当院でも、患者様に安心して受診していただけるよう引き続き感染対策を徹底して診療を行っていく所存でございます。
春寒の折から、くれぐれもお身体ご自愛くださいませ。今後とも宜しくお願い申し上げます。