耳鼻咽喉科【診療状況の変化について】
いつもお世話になっております。
今回の日本大学病院ニュースレターは、耳鼻咽喉科が担当いたします。
最近、当科における診療の状況の変化について4点に絞ってお知らせします。当院は大学病院のため定期的な在籍医師の交代が常にあります。加えて、医療に関する国家政策の変化への対応もあり、診療内容にも少しずつ変化が自然と起こります。
① 耳関連手術治療の増加: 耳科学分野の専門医が常在するようになり、この数年で中耳疾患や顔面神経麻痺関連の手術治療が増加いたしました。数年前と比較して、手術件数も約5倍増加しております。
② より幅広い喉頭手術の対応: 私が得意とする喉頭関連の診療ですが、従来のごとく非腫瘍性の声帯疾患(声帯ポリープ、声帯結節など)や反回神経麻痺や声帯萎縮などによる声門閉鎖不全に対する喉頭枠組み手術は相変わらず数多く治療しております。この数年では、喉頭腫瘍とりわけ乳頭腫や血管腫といった腫瘍の治療が増加するとともに、嚥下改善手術などもお任せいただけるようになりました。より一層、幅広い診療を可能とすべく日々精進を重ねてまいります。
③ 入院診療期間の短縮化: 診療の質と安全性を保持しつつも、患者さんのご負担を考慮しつつ入院期間を可能な限り短縮化させてまいりました。その甲斐あり、最近では常時病床数に余裕が生まれました。従いまして、かかりつけ医の先生方が早急な入院治療の方が望ましいと判断された患者さん、あるいは病悩期間が長いもののまとまった時間が確保できず治療を諦めていた患者さん、入院短期的な入院であれば手術治療を考えたいという患者さんなどいらっしゃいましたら、当科へ是非ご紹介いただければ幸いです。可能な限り、早急に対応いたします。
④ 紹介患者重点医療機関登録への取り組み: 当院は紹介患者重点医療機関登録を控え、これまで以上に当院へのご紹介及びかかりつけ医療機関様への速やかな逆紹介を推進してまいります。当科では入院治療を主に行い、外来通院治療はかかりつけ医療機関様にという役割分担をより明確化させてまいります。当科では、何卒、ご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。