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日本大学病院

医療関係者の方へ
ニュースレター

2024年5月月号

心臓リハビリテーション

当院では、心臓リハビリテーションに力を入れています。これは、急性心筋梗塞や心不全の患者さんの回復を支援するためのプログラムです。このリハビリテーションは患者さんの健康の改善に効果があると報告されています。患者さんがCCU(集中治療室)に入院している時から、心臓リハビリテーションを開始します。その後、一般病棟に移ると、主にエルゴメーターを使った有酸素運動を中心にリハビリを進めます。退院後は、さらに5ヶ月間、外来で心臓リハビリテーションを続けます。私は、CCUと心臓リハビリテーションの両方を担当しており、患者さんが入院中から退院後の外来通院時まで、一貫してサポートしています。この取り組みにより、患者さんの心臓の健康を長期的に守る助けとなっています。

日本循環器学会によると、日本では欧米と比べて急性心筋梗塞後や心不全の患者さんに対する心臓リハビリテーションの参加率が低いと報告されております。実際、多くの患者さんが必要なリハビリテーションを受けていない状況があります。

心臓リハビリテーションは以下の主な疾患に推奨されています:

冠動脈疾患・心不全・心臓手術後・不整脈(特に心房細動)・植込み型心臓電気デバイス装着後・補助人工心臓装着後・心臓移植後・肺高血圧症・大血管疾患・末梢動脈疾患

これらの疾患を持つ患者さんには、心臓リハビリテーションが非常に重要です。リハビリテーションを行うことで、心臓の健康を促進し、再発や悪化を防ぐことが可能です。患者さん一人ひとりに合わせたプランを作成し、継続的なサポートを提供することが重要です。

当院で提供している心臓リハビリテーションには二つのプログラムがあります。それぞれのプログラムは以下のように構成されています。

5カ月間の外来心臓リハビリテーション

週に1回の通院で、エルゴメーターを用いた有酸素運動を行います。心肺運動負荷試験(CPX)を使用して、個々の患者さんに合わせた運動プログラムを提供します。看護師による生活指導や、必要に応じて栄養指導、服薬指導も行っています。特に、腎機能障害を持つ患者さんもリハビリテーションの対象としています。

②心不全教育入院

1週間の短期入院で、有酸素運動と各種指導を集中的に行います。退院後、患者さんは5カ月間の外来心臓リハビリテーションに参加することができます。入院中には患者さんに必要な検査を行い、患者さん自身やかかりつけの医師のニーズに応じて最適なサポートを提供しています。

 

具体的には、他院で急性期の治療を受けた後、外来心臓リハビリテーションを受けていない患者さん、運動を始めたいが方法がわからない患者さん、または原因がはっきりしないBNP値の上昇が見られる患者さんなどが対象と考えております。患者さんのニーズに応じて、個別の運動プランの作成、生活習慣の指導、さらに必要な医学的フォローアップを行い、患者さんが健康的な生活を取り戻せるようサポートしています。もし、ご紹介を考えている患者さんがいらっしゃいましたら、当院へのご紹介を心よりお待ちしております。当院で一緒に患者さんの心臓健康の維持と向上に努めましょう。

循環器病センター

診療受付時間

初診の方
月〜金曜日
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休診日

日曜日・祝日,日本大学創立記念日の振替休診日(10月5日),年末年始(12月30日〜1月3日),ゴールデンウィーク(5月3日〜5月6日)

住所

〒101-8309 東京都千代田区神田駿河台1-6 Google Map