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日本大学病院

医療関係者の方へ
ニュースレター

2025年11.12月号

当科の音声喉頭専門外来:音響分析から始める科学的なリハビリテーション

地域の先生方、日頃より当院との密な連携にご尽力いただき、心より感謝申し上げます。

 

今回は、当科が強みとする音声リハビリテーションについてご紹介させていただきます。声がれ(嗄声)は、誰もが経験する身近な症状ですが、中には風邪を引いていないのに声がかすれたり、思うように声が出せなくなったりと、日常生活に大きな影響を及ぼすケースも少なくありません。

 

音声障害の原因は、声帯ポリープや声帯結節といった声帯の形態的な異常だけでなく、発声の仕方や声帯そのものの機能的な問題が隠れていることも多くあります。従来の診断では、喉頭内視鏡で声帯の形を観察することが中心でした。しかし、声帯の微細な動きや声の質は、目視だけでは十分に評価できません。

 

そこで当科では、音響分析という専門的な手法を導入しています。これは、患者さんの声を解析し、声の高さや声の揺らぎ、ノイズの量などを客観的に数値化するものです。この分析により、「なぜ声が出にくいのか」という主観的な訴えを、科学的なデータに基づいて正確に把握することができます。

たとえば、音響分析で**「ジッターやシマーが大きい(声の揺らぎが不規則)」という結果が出た場合、声帯に過剰な緊張がかかっている可能性を示唆します。また、「ハーモニックノイズ比が低い(ノイズが多い)」**場合は、声帯が十分に閉じられていないことが推測されます。

 

この分析結果をもとに、言語聴覚士が患者さん一人ひとりに合わせたリハビリテーションを行います。具体的には、声帯の力を抜くためのリラクゼーション法や、腹式呼吸を使った正しい発声方法の指導など、患者さんの問題点に合わせた訓練を行います。

 

音声リハビリテーションは、発声方法を根本から改善し、音声障害の再発を防ぐ上で非常に重要です。当科では、手術や投薬といった治療だけでなく、音声リハビリテーションを通じて、患者さんの生活の質(QOL)向上を包括的にサポートしています。「原因がはっきりしない慢性的な声がれ」「音声の専門的な評価が必要な患者さん」がいらっしゃいましたら、ぜひ当科にご紹介ください。音響分析を通じて、患者さんの声の悩みを解決するお手伝いをさせていただきます。

 

今後とも、当科との連携をよろしくお願い申し上げます。

内科系・外科系診療科

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