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日本大学病院

診療科・部門

消化器内科

ニュースレター

ご挨拶

消化器内科科長、内視鏡室長の三浦義正です。

消化器内科が担当する消化器内科疾患は大きく消化管疾患、肝臓疾患、胆膵疾患に分かれます。当科ではより専門的な診療を行うために、消化管チームと肝胆膵チームに分かれて診療しています。

医療機器の進歩はすさまじく、日本大学病院では2023年度より富士フイルム社製の最新の内視鏡システムが導入されており、人工知能(AI)を搭載した内視鏡診療なども導入しております。また伝統的に超音波診断は日本トップレベルであり、病気の早期発見に寄与していると思います。

消化管グループでは消化管腫瘍(食道、胃、十二指腸、大腸)の内視鏡治療をメインに、消化管出血の原因となる消化性潰瘍の治療、炎症性腸疾患の治療などを担当します。肝胆膵チームでは、肝臓癌に対する治療、肝硬変に伴う食道胃静脈瘤などの治療をメインに、膵癌、胆管癌や結石に伴う黄疸の緊急処置やEUS-FNAなどを用いた腫瘍の早期の組織診断を行います。

当院の理念は“病院は病者のためにある”です。一人の患者様に対して、複数の診療科が集まり、また担当する医師や看護師だけでなく、多職種でチーム医療を行います。このチームの一員には患者様や御家族様も含まれます。私たちは、患者様と共に考え、安全で質の高い医療の提供に取り組んでいます。消化器領域は消化器病センターとして診療に当てっており、消化器外科と定期的な合同カンファランスで治療方針を決定することで、患者様に最適の治療を提供できるよう努めております。医療の進歩とともに、消化器領域でも様々な低侵襲な治療を提供できる時代になっております。是非お気軽にご相談いただければと思います。

消化器内科 科長 三浦義正

消化器内科 科長 三浦 義正

概要

消化器内科は,消化管グループ,胆膵グループ,肝臓グループの3つグループで構成され,より専門的な診断,治療を行っております。

消化管グループ

食道・胃・大腸癌に対する内視鏡診断・治療(内視鏡的粘膜下層剥離術)を柱に診療を行っています。その他,消化管癌に対する化学療法,炎症性腸疾患などの難治性良性疾患なども診療しております。また,私たちの持つ高い内視鏡技術を生かして,消化管出血等の急性期疾患に対する最後の砦としての機能も果たしております。

 

胆膵グループ

胆道(胆管,胆嚢)と膵臓疾患の診断,治療を診療ガイドラインにそって専門的に行っています。対象疾患は胆管癌(肝内,肝門部領域,遠位),胆嚢癌,膵臓癌に加えて十二指腸乳頭部癌などの悪性疾患や,胆嚢結石症,総胆管結石症,胆嚢ポリープ,胆嚢腺筋腫症などの良性疾患,さらに緊急処置が必要な急性胆嚢炎,急性胆管炎も積極的に治療しています。まず外来で行うことのできる血液検査,腹部超音波,CT,MRCP,超音波内視鏡などの画像診断,上部消化管内視鏡を行い,診断に苦慮した場合は入院で超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診や逆行性膵胆管造影(ERCP)による組織検査,胆道鏡を用いた診断や治療も行っています。

肝臓グループ

びまん性肝疾患として急性肝炎,慢性肝炎(ウィルス性肝炎,自己免疫性肝炎,原発性胆汁性胆管炎,原発性硬化性胆管炎,アルコール性肝炎,非アルコール性脂肪性肝炎など),肝硬変症,門脈圧亢進症やその関連疾患(食道胃静脈瘤,肝性浮腫・胸腹水,肝性脳症など),さらに腫瘍性疾患として肝細胞癌やその他の良性腫瘍を対象に診療にあたっております。
新病院移転時に超音波センターを設立し,CTやMRIのみならず最先端の超音波機器を設置し,総合的な画像診断により,精密で超早期診断が可能となりました。さらに携帯型超音波装置を用いたベッドサイドエコーや,救急外来診察における検査プランのスマート化,造影超音波を用いた癌治療の治療戦略,早期治療効果判定,合併症の評価も行っています。

特徴・特色

私たち消化器内科では,消化管疾患及び胆膵疾患の内視鏡診断と治療において日本トップクラスの技術と経験を持つ指導医とそのグループが診療に当たっており,これが私たち日本大学病院消化器内科の特色です。肝臓グループでは肝癌に対する肝動脈塞栓術,経皮的ラジオ波焼灼療法,薬物療法を積極的に行っています。ウィルス性肝炎には直接作用型抗ウィルス製剤や核酸アナログ製剤による治療を行い,肝機能の改善と肝細胞癌の発癌抑制を目指しています。また,肝硬変症に合併する門脈圧亢進症(食道・胃静脈瘤)に対する内視鏡治療では,特に難治例に対し透視下硬化療法を行い,緊急を要する食道・胃静脈瘤出血にも対応しています。

年齢調整による癌の罹患数は2010年前後まで増加しその後横ばい,死亡数は1990年代半ばをピークに減少しています。しかし,この傾向の中で罹患数,死亡数ともに増加しているのが膵癌です。膵癌を早期発見する唯一の方法は危険因子(糖尿病,肥満,膵疾患,タバコ,家族歴など)をピックアップし,症状がないうちから精査を行うことです。私たち消化器内科では小膵癌の検出に最も感度の高い超音波内視鏡を用いて膵癌の早期発見に注力しています。そして消化器外科と緊密な連携をとりながら外科療法,化学療法といった治療を行い,膵癌の予後改善を目指しています。

主な対象疾患と診療内容

虫垂炎ちゅうすいえん
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食道がんしょくどうがん
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胃がんいがん
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大腸がんだいちょうがん
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機能性ディスペプシアきのうせいでぃすぺぷしあ
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膵管内乳頭粘液性腫瘍すいかんないにゅうとうねんえきせいしゅよう
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膵癌すいがん
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慢性膵炎まんせいすいえん
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急性膵炎きゅうせいすいえん
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胆管癌たんかんがん
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胆嚢癌たんのうがん
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総胆管結石そうたんかんけっせき
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急性胆管炎きゅうせいたんかんえん
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急性胆嚢炎きゅうせいたんのうえん
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肥満症ひまんしょう
我が国では、軽度の肥満でも健康障害に繋がりやすいこなどとから、体格指数(BMI=体重[kg]/身長[m]/身長[m])25以上が「肥満」と定義されています。但し、すべての「肥満」が治療の対象となるのではなく、減量治療により、併発している複数の病気を一挙に改善させることができる「肥満」を、「肥満症」と言います。すなわち、肥満が原因となって発症している糖尿病や脂質異常症、高血圧、非アルコール性脂肪性肝疾患、高尿酸血症などの疾患は、個々別々に治療するのではなく、減量療法によって、一挙に改善させることが可能です。 詳しく見る
鼠径部・腹壁瘢痕ヘルニアそけいぶ・ふくへきはんこんへるにあ
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痔核じかく
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肛門疾患こうもんしっかん
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腹膜播種ふくまくはしゅ
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食道胃接合部癌しょくどういせつごうぶがん
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急性肝炎きゅうせいかんえん
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慢性B型肝炎まんせいBがたかんえん
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慢性C型肝炎まんせいCがたかんえん
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食道静脈瘤しょくどうじょうみゃくりゅう
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肝細胞癌かんさいぼうがん
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自己免疫性肝炎じこめんえきせいかんえん
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A型肝炎Aがたかんえん
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非アルコール性脂肪肝炎(NASH)ひあるこーるせいしぼうかんえん
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肝硬変かんこうへん
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脂肪肝しぼうかん
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診療実績

2022年度の診療実績
消化器内科処置数
上部消化管内視鏡検査
5777件
下部消化管内視鏡検査
2008件
内視鏡的粘膜下層剥離術(上部消化管ESD)
84件
内視鏡的粘膜下層剥離術(下部消化管ESD)
26件
大腸ポリープ切除術(EMR+CSP)
750件
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
206件
超音波内視鏡(EUS)
333件
超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)
23件
肝動脈化学塞栓療法(TACE)
65件
ラジオ波熱凝固療法(RFA)
8件
内視鏡的静脈瘤硬化療法(EIS)
24件
内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)
7件

診療受付時間

初診の方
月〜金曜日
/
土曜日
再診の方
月〜金曜日
/ 午後は予約診療のみ
土曜日

休診日

土曜日午後,日曜・祝日,10月8日,年末年始(12月30日〜1月4日)

住所

〒101-8309 東京都千代田区神田駿河台1-6 Google Map