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留学・国際交流

世界への一歩︓東野たまきさん(法学部)

自分の生きている場所を狭いと感じたことはあるでしょうか。私は大学に入るまで、地元から飛び出すこともなく、気心の知れた人としか関わってきませんでした。しかし大学に入ると、日本中さらには世界中から集まった学生と一緒に講義を聞き、対話をすることが普通になっていきました。年齢や人種は関係なくそれぞれが持っているもので助け合ったり、互いに高め合ったりする環境がそこにはありました。そのなかでも、友人に勧められて始めたこのボランティアがくれた経験はたいへん貴重なものでした。

まず、留学生から多くの刺激を受けることができたこと。寝る間も惜しんで宿題をしたり、テスト勉強をするなどの学ぶ姿勢は、自分の学習のモチベーションを高めてくれます。本気で何かに取り組んでいる誰かが側にいるという環境があり、さらにはその誰かが友達になるのは、この日本語講座のボランティア制度の素晴らしい点でしょう。それから、他のボランティアの学生との交流。学部や学年を越えて交流することで、知らなかったことや今まで目を向けなかったことに興味を持つ機会を得ることができます。個人で頑張らねばならない大学時代において、生活の悩みや将来への不安を一緒に考え合える仲間はかけがえのない存在です。

このように、今までの環境から世界へ踏み出す機会をくれる日本語講座のボランティア制度ですが、実際に日本を飛び出すきっかけくれたのもここで出会った留学生でした。講座が終わって帰ってしまった後も連絡を取ったり、実際にその国に会いに行って、再会を喜んだりもしました。なにより、外国で見る空はずっとずっと広く、澄んでいて、ボランティアを始めたことで広がった世界が、さらに何倍にも広がりました。世界への一歩と思っていたボランティアから、二歩も三歩も進んでしまうものでした。

講座が始まれば新しい出会いがあるでしょう。授業やLanguageCafe、TeaPartyなどのイベントを通して仲良くなったり、プライベートで遊んだりするようになることもあるかもしれません。楽しくて学業がおろそかになってしまいそうになる時もありますが、留学生や他のボランティアの学生が頑張る姿を見たり、彼らの話を聞けば、すぐにやる気が出て、一緒に勉強をすることもできる日本語講座のボランティア制度とは、成長と自律の場であり、楽しい時間とやる気をくれる、最高の場だといえます。ここでの出会いで何か一歩、世界へ踏み出すことができるのは言うまでもないかもしれません。