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留学・国際交流

鄭州大学 林 桃代さん(文理学部)

鄭州大学派遣交換留学報告書

一年間、私は鄭州で過ごしていましたが、日本に帰ってから数日、その一年間がたった数日のことだったように感じます。
ほんの数日鄭州に行ってすぐに日本に帰ってきたような、日本では確かに風景や人の動きは変わりましたが、とくに大きな変化はなく1年前とまったく同じ気がします。
なので余計にあの鄭州での1年間は夢のような感じです。

日本に帰ってから数日がたちました。焦がれていた日本の風景がとても新鮮で楽しく、写真にとっては鄭州にいる友人に送る日々です。
あれほど食べたかった日本食もいざいつでも食べられるとなると、それほど食べたくなくなるものだと改めて実感しました。

鄭州――たった一年という時間ですが、私は鄭州という土地は私にとっておもわず鄭州について色々と説明したくなってしまうほど愛着のある場所になりました。
ある友人は鄭州に観光に来てこう言いました、「鄭州は本当に中国って感じがする。」と。
ほこりっぽく黄色がかった空と空気、補正されていないガタガタの道路、よく日に焼けた肌で方言を話す中国人のおじいさんやおばあさん。
案外、中国だったらどこででも見る風景ですが、経済発展めまぐるしい中国の都市部ではもうすでになかなか見られない風景かもしれません。
鄭州だったら当たり前のように見れるこの風景を今は少し懐かしく感じます。
常識を疑うこと、これは外国に留学する際に必ず学ぶことだと思います。私自身、今回の留学でそれを学びました。
当たり前だと思っていたことが当たり前ではないと知った時、なかなかすぐに新しい事実は受け入れがたいものです。

どんな国に行ったとしてもそこの国ならではの共通認識があります。
たとえば食について。私は留学中ずっと考えてきたことがあります。私は今まで日常的に食べるものに対してそこまでこだわりがありませんでした。
なんとなく毎日日本食を食べていました。しかし、鄭州では日本食を提供する食堂はひとつもなく、自炊以外日本食を食す機会はまったくなくなりました。
最初こそ中国料理に新鮮さを感じ美味しく食べていましたが、だんだん味の濃さや調理法の単純さに嫌気がさしはじめ、食べることが嫌になりました。
そして、本当に心から日本食を食べたくなりました。納豆や豆腐、煮物など日本でなんとなく食べていたものが食べたくて、食べたくて、仕方がありませんでした。
ここで、私はひとつ、疑問に思いました。なぜ私はこんなにも日本食を食べたいと思うのか。単純なことののようですが、とても自分自身驚きました。
特に食へのこだわりはなく、好き嫌いもなく、日々日本でなんとなく暮らしていた私がなぜ、いまさら、こんなにも日本食を食べたいと思うのか。
たかが一年違う国の料理を食べていたとしても何の差支えもないのではないかと。しかし、不思議なことに気付くとインターネットで日本に帰ってから行きたいお店や食べたいものを検索しては写真を眺めていました。日本ではけっしてこんなことはしないのに、気付くと日本食が食べたいと思っている自分が不思議で不思議で仕方がありませんでした。
そして、私はこの時、初めてあることに気がづきました。
日本で生まれ、食べ、育ち、そのため日本食の味に無意識のうちに親しみを覚え、美味しいと感じるようになったのだと。
この感覚は誰もが思うおふくろの味同様、長い期間食べ続けた味を恋しく思うものだと思います。
留学期間中、私がどんなに中国料理を毎日食べようと、22年間食べ親しんだ日本食への親しみを超えることは出来ないのです。
人は、ある期間培ってきたこの食への感覚をいきなり変えることはできない、これは私にとって大きな発見でした。
多くの日本人はやっぱり日本食が一番!、と思うのもこのためだと思います。
例えばおにぎり。
なぜ、おにぎりというご飯の周りに海苔を巻いたものを食べるのか、なぜ、コンビニなどでつい買ってしまうのか、なぜ、おにぎりを美味しいと感じるのか、考えれば考えるほど、それは幼いころから習慣的に行ってきたことで、感覚的なものでしょう。
このおにぎりというものは日本でこそ有名な食べ物ですが、世界的に見たら不思議な食べ物だと私はこの留学中認識を改めることになりました。
おにぎりという食べ物は美味しくて当たり前、簡単に食べられて便利な生活に必要な日本人の主食になりうる食事である。という私の中の常識を、外国人の友人になぜ君はこれを美味しいと感じ、そんなに大量生産するの?という指摘を受け、今までの認識を疑い、改めて、おにぎりについて考えたのがきっかけでした。
と言っても、生まれた時から慣れ親しんでいるおにぎりの味を今から外国人目線で食べることなんてできません。
この習慣はそう簡単に変えられるものではありません。いきなり味覚を変え、違う国の料理の味を懐かしく思い、美味しいと感じるようになれと言われてもそれは無理だと思います。
私はどこの国に行っても、きっと最終的には日本食を食べたいと思うはずですし、おにぎりもかかせないでしょう。
自分は何事にも寛容で、何でも受け入れることが出来ると勝手に思っていた私ですが、この無意識での執着を知った時にとても驚きました。
同時に、こうして何かに執着してしまっている自分を少し窮屈に感じました。
この食と同じように、人には変えられない習慣や行動があると思います。
目の前にいる中国人の友人は、幼いころから中国料理を食べ慣れ親しんでいる、ので、中国料理は家庭の味であり美味しいと感じています。
そこで私が、中国料理は味が濃いし炒め物ばっかで飽きると言ってしまえば、確実に相手を傷つけてしまうでしょう。
相手に、あなたはなぜそれを美味しいと感じるのか、私はこれはまずいと思う、と言うことは、外国人に、あなたはなぜおにぎりを美味しいと感じるのか、私はこれを美味しいと思わないからあなたを理解できない、と言われているようなものだと思います。

こういった言葉は食にかかわらず、多くの場面でついつい発してしまいがちな言葉だと私は思いました。自分の中に無意識に積み上げられてきた常識で物事を判断し、それを決めつけ評価をくだす。この文章を書いてて真っ先に思い浮かんだものは中国に留学する学生がよく話題にする、「メディアによって得た情報から中国に対して悪いイメージをもつ人々」でした。
多くの留学生はこの言葉を否定し、中国に留学していると思います。
これは私が一年間半の留学を終え感じたことですが、私はこれからも日本以外の国の文化を完璧に理解することは不可能だと思います。
それはなぜかといいますと、上で述べたように無意識のもとの習慣や常識が感覚的に体に染みついているからです。
おにぎりを否定して、マントーを主食にすることは理論上できても、体は中々慣れないでしょう。必ずどこかで、おにぎりが食べたいと思ってしまうと思います。
それと同時に中国の文化に対し、まったくの嫌悪感を感じずにすべてを受け入れるということは、違う土地で育ってきた人間には容易にできることではないと思います。

寮にいた外国人の友人も中国のなにかしらに嫌悪感を感じながら、それでも中国に好きな部分がたくさんあり、興味があり、中国で学んでいました。
みな、自分の中の常識や習慣と葛藤しながら、ここでの生活を楽しむため中国に順応していくため努力をしていました。
その中で、自分の基準を客観的に知り、その基準がどういったものなのか知ることで、新しい考え方を受容していく術を身につけること。
これが留学において多くの人が学ぶことのできる財産だと私は考えます。
先にも述べたとおり、言葉で言うのはとても容易いですが、これは、おにぎりの存在を常に疑い、客観的にその存在を見て、評価することと同じなのでとても疲れます。
常識を疑うということは、精神的にとても疲れる行為だと私は思います。自分が思っていることと違うことを受け入れていく日々というのは、どうしても受け入れがたいものだと私は思います。

留学というこの一年間で、自分がどの程度違う文化を受容することができるのか、少なくとも私は知ることが出来たと思っています。
相手を尊重することの大切さは、上の私のおにぎりの話の通り、おにぎりの存在を否定されたら悲しいと思うからこそ、理解できるものだと思います。
“おにぎり”という曖昧なもので簡単に例えてはいますが、ここにはその人にとってとても大切なものなら何でもあてはまります。
人が変えられない無意識化の習慣や常識、つまり“文化”を尊重し大切にすることは、常に自分が相手の立場だったらという考えを先にし、それから言葉を発することで誰にでもできることだと私は思います。
常識を疑うことの重要さ、このことについて考えるきっかけを与えてくれたのは、この一年の留学という時間でした。
私は小さいころよく母に「当たり前を当たり前だと思うな!」と何度も叱られたことを思い出しました。
当時は「いや、これくらいのこと普通じゃん。」と母親によく反抗していました。
今は、なるほどこういうことだったのか、とこの年にしてやっと母親の言葉の意味を知ることが出来ました。
留学を考えている後輩が見てくれているかもしれないレポートにこのようなあまりおもしろくないことを書いてしまい大変申し訳なく思います。
留学の楽しい思い出を話し出したら本当にきりがありません。なのでこのレポートでは私が留学中に考えていたことを書きました。
この留学を経て、私は優しい言葉を常にかけてくれる中国人の大切な友人からは優しくされることがいかに幸せなことかを知り、その優しさは常に相手を思いやる気持ちからできていることを学びました。
外国人の友人が私の名前を呼び、私に手料理を振る舞ってくれたときの嬉しさは形容しがたいものです。
鄭州は田舎で、遊ぶ場所が少なく欲しいものもなかなか手に入りづらい場所でとても不便です。しかしながら、そんな中で自然ときどらず接することのできる友人と過ごす時間というものは本当に楽しく幸せなものでした。3.5元のビールを片手に同室の韓国人の友人と英語や中国語の字幕で一緒に映画を見る時間など、日本では味わえない面白さがありました。ものがあって、美味しいものがたくさんあるから幸せなのではなく、今自分と一緒にいて楽しいと思ってくれている人と過ごしていることが本当の幸せなのだと、私はこの時知りました。
留学を作るのはその人個人です。どう捉え、どう解釈するかはその人個人にゆだねられます。
何に対し嫌と感じ、なぜそれを嫌と感じ、どうしてそう考えるようになったのか。
前に進むというよりは、今までの自分を振り返っているような気がします。そこから自分を見つめ直し、今後の人生の参考にするのだと思います。
一年間を振り返るとたった数日間のように感じるのは本当に鄭州大学での留学を私が楽しんでいたからだと思います。
誰もがそう感じるとは限りません。だからこそ留学、つまり、場所を変えての勉強には意味があるのだと思います。
多くの後輩に留学を試して欲しいと思うのは私がそう考えるからです。
ぜひ、自分の留学を見つけてください。
最後に、レポートの件で大変お世話になった小林さん、ビザや旅券の発行をサポートしてくれた前田さん、この一年大変お世話になりました。
こうして無事に一年間留学できたのも、国際交流事務室の人々や中文学科事務室の方々など、多くの人のサポートがあってからだと思います。
本当に、心から感謝します。
そして何より、父と母。あまり自分のことを話さず、二度も中国に留学してしまうような親不孝の娘をいつも温かく見守ってくださって本当にありがとうございました。
この留学から得たものはとてもとても大きいです。これからたくさん恩返しをしたいです。
本当にありがとうございました。就職活動がんばります。
インド人の友人が作ってくれたカレーと私

2015年6月2日

開封に来たら食べておきたい、開封小龍包。18元。少し高いですが、食べてみる価値のある味です。

こんにちは!
鄭州大学に来てから8ヵ月が過ぎました。季節は一周し、来た時と同じ、夏に戻りました。鄭州は周りに海がなく、山に囲まれているということで空気が抜けずこもり気味で、5月からもうすでに夏の温度です。カラッと晴れた日は外出が億劫になるくらい蒸し暑いです。

私はまだ5月なのに!と思いながら、6月にくるであろう猛暑におびえています…さて、つい先日開封に行ってまいりました。
みなさん、開封、と聞いて、なんだか聞いたことのある名前だな、と思いませんでしたか?
高校の世界史、または中国の歴史を学んだことのある人はきっとこの地名を見たことあると思われます。
開封、中国の北宋時代の都であり、中国で最も歴史が古い都市の一つです。11世紀から12世紀にかけて世界最大級の都市でした。そして開封とセットでとても有名なものは、『清明上河図』でしょう。この絵は開封が最も栄えた時代を描いた作品です。世界史の教科書などで見たことあるのではないのでしょうか。私は高校時代に世界史の問題で、何度もこの開封という地名を書いたのを今でも覚えています。
そんな思い出?の場所にとうとう私は来られた!と少し感慨深い気持ちになりました。
鄭州から開封まで一時間以内で行けます。改めて、鄭州大学に来られて本当によかったなぁと思いました。
現在、開封は観光地になっており、『清明上河図』を模したテーマパークがあったりします。
開封全体の建物が昔の面影を残すように工夫されて作られているので、街中を歩いていてもまるで昔の中国の都にタイムスリップしたような感じがして、とてもわくわくします!!

現在、開封は観光地になっており、『清明上河図』を模したテーマパークがあったりします。
開封全体の建物が昔の面影を残すように工夫されて作られているので、街中を歩いていてもまるで昔の中国の都にタイムスリップしたような感じがして、とてもわくわくします!!
開封にある河南大学にも行きました。建物の造りがどれも美しく、大きな湖の中心には小さな島が浮いていて,日本の大学とはスケールが違うなとしみじみ感じました。
河南大学。
開封のお土産といったらこれ。ピーナッツで作ったお菓子。わたしはこの味が大好きで鄭州大学のスーパーでよく買います。しかし、やはり開封で買ったほうが美味しい気がします。10元。

何気ない風景。しかしもう夏らしさがあります。

5月16日にHSK6級の試験を受けました。中国語を学んで4年と少し、そろそろ挑戦してみようかなと思い、思い切って申し込んでみました。人によっては中国語学習1年ちょっとで合格する人もいます。私はずっと受けたいなとは思っていたのですが、なかなか自信がなく受けずじまい…。テストの内容は、リスニング・読解・作文。実は私はこの最後の作文にずっと自信がなく、テストを受けられませんでした。作文の方法は少し変わっていて、最初に1000字くらいの文章用紙を渡され、10分間読み、その後試験管が用紙を回収し、35分間でその文章の要旨を400字前後で書く、というものです。10分間の間内容をメモすることが許されないので、記憶力も同時に試されている気がします。私は自分の記憶力に自信がなく、いつも文章をまとめる時にパニックになってしまいます。人の名前、地名、時間の推移、などいわゆる英語の5W1Hをしっかり把握しておかないと、自分の観点をいれることが出来ないので要旨まとめの際に、とても焦ります。そんなこんなでテスト当日も、少し、というか、かなり作文の時は焦ってしまい失敗したなと思いました。まだまだ準備不足だったのだと思います。一回受けたことでテスト自体には慣れたので、今度またもう一度、挑戦してみたいと思います。

あと、ここで勉強できるのも一か月ちょっと…
気を引き締めて、最後までしっかりと、鄭州を味わいつくそうと思います。

2015年5月31日

最近、同室の学生が中国の詩や成語・慣用句が好きということで、一緒にそれについてよく勉強しています。今まで、私はあまり興味がなかったのですが、調べて見るととても面白く専用のノートなどを作ってまとめたりしています。勉強していて思うのですが、やはりどの成語もなんとなく知っている、まったく新しく学ぶ、ということがないことです。というのも、やはり日本の四字熟語や故事成語はほぼ中国から伝わったものだからだと思います。なので、中国語を勉強しながら、同時に日本語の勉強をしているような気分になります。臨機応変、たなからぼた餅、住めば都…このように普段使っている言葉は中国から伝わったものなのだなと思うとまたより一層、中国語を学ぶ意義を感じられます。

中国人は漢字4文字が好き、という話を中国語の勉強をしてから度々耳にします。四字熟語という言葉が日本にあるのはこのためだと私は思います。漢字4文字は語呂がいいので、例えば、人の外見を表現する言葉も、人のそぶりを表現する言葉も、人の心を表現する言葉も、喜び、怒り、憎しみ、憎悪、悲しみ、憂い、激動、焦り、後悔、失望、恐怖、人の知恵、人の品格、人の動作、人の言葉使い、謙虚や驕り、色、自然の景色、山、滝、朝、午後、夕方、雨、晴天、雪、風、月夜、建物、水面の波紋、湖、美しい春、秋の美景、冬の美景、などなど、全ての表現において、四字熟語が存在します。もっと詳しく調べてみれば、もっとあると思います。

以前、私が見た『American Dreams In China』という映画でこのようなセリフがあります。「一つの言語を習得する時に、もっとも大事なことは、単語を覚えたりたくさんの文章を読むことではない。大事なことは、その国の考え方を理解することである。」言語学習についてはたくさんの意見があると思いますが、私はこの言葉を聞いてなるほどと思いました。どんなにたくさんの単語を知っていても、どんなにリスニング力があっても、どんなに文章をはやく読めても、その国の考え方を理解しようとせずに自国の考え方を通すことは、結局何も学習出来ていないことなのではないかと思います。というのも、相手の国の人々と話す際にそういった態度は否が応でも出てしまうからです。目の前の人がどのような教育を受け、どのように考えているのかを考え、それから発言することは、違う国に生まれた以上、母語が違う以上、尊重しなければならない措置だと私は思います。違って当たり前、を、なぜ違う、おかしい、と決めつけ、それ以上知ろうとしないことは、やはり言語を学ぶ上で絶対に行ってはいけないことだと思います。いえ、言語学習以上に自分以外の色々な人と関わりあっていく中で大切なことなのかもしれません。

話は少しずれてしまいましたが、つまり、『その国の考え方を理解する』時に、中国語の場合は四字熟語や成語・慣用句を学ぶことは一番の近道なのではないかなと思います。中国語の文章を見ていてもそうですし、中国人の友人の話によるとやはり小学校からこういった言葉をたくさん習い、たくさん覚えさせられた。今でもたくさん知っているし、よく使う、ということです。多くの人が実際に経験し、なるほどこれは確かだ、と思った事柄をわかりやすく覚えやすく口馴染みのよい風にまとめたものが、四字熟語や成語・慣用句です。日本ではあまり使いすぎると、なんとなく真面目すぎるような印象を与えてしまいがちですが、中国ではそんなことはありません。本当に、これは本当に、よく思うのですが、中国語の文章にはたくさんの四字熟語が使われています。つまり、これらの四字熟語は中国人の生活にとって欠かせない一部なのだと私は予測します。同時に、これらを積極的に学ぶことは、往々にして中国人の考え方を理解する手助けになります。

さて、一口に学習言語の国の考え方を理解するといっても、そう簡単ではありません。たくさんの中国の本を読むか、多くの中国人と交流を持つか、どちらも私には難易度が高い気がします。私にとって中国語は、習い始めてから4年がたってしましましたが、未だに難しい存在です。多くの人が、日本人なのだから漢字を書けるし読めるし中国語を勉強することはそんな難しくないでしょう、と言います。私もその時は笑いながら、そうかも知れない、などと返事をしますが、後々また中国語を勉強する時には文法や単語に悩まされる度、心の中で何度もため息がでます。中国人の友人との交流もそうですが、相手は私を外国人として接します。もしも、日本で外国人の友人が出来たら何を話し、何を教えるか、考えてみてください。お寿司を食べ、着物を着て、お寺や神社に行く…そしてこれが日本だよ、と聞き取りやすい日本語で話すでしょう。わかってはいますが、これではやはり深い理解には繋がらないのです。中国人の友人も私に気を使って、綺麗で美味しいものをたくさん紹介してくれます。とても感謝しています。が、やはりそれでは本当に中国を理解するには物足りないのです。普段から何を考え、何を基準に行動しているのかなんて付き合いの浅い、しかも外国人の私に話すわけは、ありません。私も日本に外国人の友人が来てもそんなこと話さないと思います。ただ、自分の国を楽しんで、出来たらもっと好きになって帰ってほしいと望むだけです。知る必要のないことは、知るべきではないとでもいうかのように、あえて話さないこともあるでしょう。

また話は飛んでしまいますが、ただ一人、例外的にたくさんのことを話してくれる人がいました。それが先学期の中国文化の先生です。この先生はもともと外国人を専門的に教える学科を卒業した先生ではなく、大学時代は言語を学び、現在は西欧文学を研究している先生です。なので、他の中国人の先生とは違い、授業初日からとても速いスピードで話し、相手が留学生であるということをあまり考えずにズバズバ意見する先生でした。最初は、なんて無遠慮な先生なんだ、と思いましたが、先生の話す内容を聞いているうちに、この人は何を質問しても真剣に、はっきりと答えてくれると気づきました。それは、何と言ったらよいでしょう、私たちを、中国についてあまり知らない留学生、としではなく、外国人の一生徒として扱ってくれていたような感じです。一つの質問をすると30分、ずっと話してくれます。どれも日本で勉強していては知ることのできない、そして、外国人にはあまり話すようなことではないことも話してくれました。私はこの先生にだけは何でも質問しようと思い、一回の授業でいくつも質問をしました。どの質問も、常に心の中では考えてはいるが、なかなか質問する機会がなかった、私の4年分の質問です。

私は、中国では未だに思想の統制を行っていると思います。中国人の先生は中国人の生徒に話して良いこと、いけないことがあると言いました。それはいわゆるタブーというものなのでしょう。私はこの留学中に何度かそのタブーに触れました。もちろん、相手を選び、じっくり考えた末にです。その瞬間、相手の表情、話しづらそうな、外国人に話すべきかどうか、考えているその表情を見た瞬間、私は、“留学”というものを感じました。留学先の国で、美味しいものを食べ、外国人の友人を作り、お酒を飲み、楽しく過ごす留学という時間ではなくて。日本では絶対に味わうことのできない体験、つまり“留学”の醍醐味は、全て質問した相手の表情と、その回答に詰まっていると私は考えます。

…人の考えを理解することは同じ国の人同士でも簡単ではありません。ましてや違う国の人。そこには共通の認識や知識、常識が、常にあるとは限りません。それをどのように乗り越え、交流をしていくか、あまり私のように考えすぎるのも良くないとは思うのですが、しっかり考え、相手の事を思い、行動しなければならないと思います。私はあまりにも色々考えすぎて、外国人との交流に対して、少し臆病になっている節があります。これは私の改善しなければならない点でもあります。言語を学ぶ理由は人それぞれです。ここまで深く考えずに、話せればよいという人もいれば、文章さえ読めるようになればよいという人もいるでしょう。あまり考えすぎるのも上手いコミュニケーションをとれなくなってしまう原因になるだろうと思います。

未だに、なぜ、中国語を学んでいるのかはっきりとした目的がない私だからこそ、こんなに考えてしまうのだと思います。ただただ、コミュニケーションの道具として中国語を学べたらどんなに楽しいだろう、と考える時もあります。わざわざ学習方法がどうのこうのと考えているぐらいなら、より多くの中国人や外国人と交流するべきだとも思います。正直に言ってしまうと、私はとくに中国語を使ったお仕事をしたいわけでもないですし、むしろ雇ってもらえたら何のお仕事でもかまわないとすら思っています。中国文学がとびきり好きなわけでもないですし、中国文化にとても関心を寄せているわけでもない、ましてや外国人と交流が好きなわけでもない。あまりこう言ってしまうと、大学の方々に本当に申し訳ない気持ちになります。申し訳ございません。しかしながら、こうして中途半端な私だからこそ、何事も切り捨てることが出来ず、良く言えば、人より少し多く色んなことを勉強できるのだと思います。語学学習についても、じっくりと真剣に考えることが出来たのではないかと思います。

なぜ私は学ぶのか、なぜ私は学ぶことをやめようと思わないのか。その答えは、やはり語学学習に魅力があり、中国に興味を持っているだと思っています。
今日もまた、時間を、機会をくれた人々に感謝しながら、中国と、語学学習についてしっかりと向き合っていきたいと思います。

2015年4月6日

こんにちは。(個人的に)厳しかった冬も終わり、鄭州大学にも春が来ました。
学校中に白やピンクの花が咲いていてとても綺麗です。鄭州大学はキャンパスが公園のように広く、休日には親子連れの方がよく遊びに来ているのがうかがえます。
新しい学期が始まる前に、前の学期にクラスを担当していた先生から連絡をもらいました。前の学期から5班だった学生、私含め3人は今学期どう勉強するか決める小さな会議に出ました。議題は、留学生クラスは1班から5班までしかなく、先学期にもうすでに5班で勉強してしまった私たちは今学期いったいどうするか、です。
選択肢としては、また今まで通り5班で勉強をする、または、本科生の授業に参加するかでした。私は前の学期から本科生の授業に出てみたかったので、本科生の授業に出ることを選びました。しかし、本科生の授業は午後がメインなので、午前中はなるべく留学生のクラスにも出ることにしました。
そうすると教科書が前学期と往復してしまうので、先生方は私たち3人に教科書を変えるかどうか話し合うように言いました。結果、総合と口語の教科書を変えることにしました。文章自体はそんなに難しくなっていないのですが、中国の文化について詳しく学べる内容の教科書で、また新しい気持ちで学ぶことが出来そうです。

新しい5班について
先学期と比べ、かなり人数が増えました。国籍も豊かで、インド人と韓国人以外、みな国はバラバラです。正直に言うと、私もまだはっきりこの人はこの国の人だ、と記憶できていません。口語の先生はこのことをとても喜んでいて、こうして多くの国の人々と一緒に学べることは滅多にないチャンスで、文化や習慣の違いなど中国語を通してそれぞれが知ることの出来る場を作っていきましょう、と言いました。私もその通りだと思います。

上海の半年の留学から換算して私の留学時間はちょうど1年になりました。しかし、今回私ははじめてこんなに色々な国の人とともに同じ教室にいるような気がします。
みな当然のように年齢も中国語学習歴もバラバラです。しかし、私から見て、みな中国での生活で困ることがないだろうな、というぐらいに中国語が話せます。授業では先生が何か質問したら常に誰かがすぐにそれに答え、文法や語句の質問があったらみなすぐに質問します。グループ学習になってもすぐにみな自分の意見を中国語でしっかり伝えることが出来ます。間違えることを恐れず、自分の言葉で伝える姿を見ていると、本当にここに留学できてよかったなと思います。

実は、私はこのクラスになったばかりの時、人前に出て何かを発表することが苦手でした。
自分事で恐縮ですが、就活を控え、1年も外国に留学させてもらっているのに、私はいまだに人前で何かを話し、説明することが苦手で下手です。
しかしながら、授業中は容赦なくみんなの前で話さなくてならない機会が作られます。例えば、教科書の文章の趣旨まとめ、グループ学習で話し合ったことの結果発表、教科書の内容について自分の考えを発表などなど…。最初は周りの生徒の発表力のすごさに圧倒され、すごいクラスに来てしまったなぁ…などと考え怖気づいていましたが、他の生徒が自信ありげに堂々と自分の言葉で話しているのを見ると、私も変わらなくちゃ…という気持ちにだんだんとなっていきました。

今もみんなの前に出た瞬間、心の中で何度も「間違っているところは先生に直してもらえばいい。これも練習練習…」と自分に言い聞かせてから発表に臨んでいます。
まだこのクラスになって一ヵ月足らずで、いまだ変わらず人前での発表は苦手です。しかし、時間はまだたくさんあります。たくさん失敗して、たくさん先生に直してもらい、少しでも人前に出ることに慣れ、自分の中国語で、他の生徒に自分の言っている内容を理解してもらえる発表をすることが、この留学生クラスでの現在の私の目標です。

現在の私の授業表。あくまで理想です…。すべての授業に毎週参加することは難しいですが、本科生の授業は面白いので色々な授業に出ています。

上は留学生のクラスの板書、下は本科生のクラスの板書。留学生のクラスの先生ははっきりと字を書いてくれているのに対し、本科生の先生の字は一部まったくわかりません。本科生の先生に尋ねてみたところmのような字は「的」だそうです。む、むずかしい…汗

本科生(中国人)の授業について
授業表を先生からもらい、主に中国語の言語や文学についての授業に出ることができることがわかりました。私はそのあと個人的に前学期の中国文化の先生の授業に出たかったため、先生に連絡し、中国人学生と全く同じ授業表をもらいました。留学生が教えてもらえる本科の授業表は本科生の授業の一部なので、授業数が少ないです。その分、先生から教えてもらった授業表は開講されている全ての授業を知ることが出来るので、授業を組み立てる時にとても役立ちました。

あくまで、本科生の授業は“聴講”として参加しているだけなので、宿題や課題、発表をする機会はありません。もちろん授業内容を完璧に理解する必要もありません。
(むしろ私の中国語能力ではまだ出来ません。)なので、私は本科生の授業はリスニングの授業だ、というような軽い気持ちで受けに行っています。
これがいいか悪いかはわかりません。しかし、なるべく常に中国人の先生が話している言葉を聞いていたい、という私の願いがあるので、毎日本科生の授業を聞きに行っています。
先生がどのような文法や語句を使って説明しているかに私は興味があります。なぜなら、たくさん聞いて、覚え、応用することが出来れば留学生のクラスの発表の時に使えるからです。
後は、長時間中国語を耳にしていることで、中国語に耳を慣らすという目標もあります。これは、HSKなど中国語のリスニングの試験の対策でもあります。
宿舎や留学生のクラスにいる限り、基本的に耳にする中国語は外国人が話す中国語です。留学生のクラスの先生が話す中国語も、外国人の生徒に対する中国語なので、少しゆっくりめで、生徒にとってわかりやすい語句を使い、はっきりした口調で説明してくれます。しかしながら、一般生活で出会う中国人の話す中国語は違います。一般生活で出会う中国人の話す中国語は速いことはもちろん、方言もあり、いくら留学生のクラスの中国人の先生が言っていることがわかっても、一般生活の中国人の話す中国語が聞き取れないことはよくあることです。

この差を埋めるためにも、中国人の先生が、中国人の生徒のために話す本科生の授業はリスニング力を向上する意味で有効だと考えました。なので、授業の内容は二の次で、中国語を聞く時間を増やすためにも多くの授業に参加することが必要だと思いました。それでも、内容がまったくわからないとつまらないので、授業を選ぶときは、先生の話すスピード、先生に方言があるかどうか(河南方言が強い先生だとまったく聞き取れないため)、最後に、興味のある内容かどうかを考え選んでいます。こういってしまうと少し矛盾しているような気がしますが、やはりある程度授業には参加できるようにしたほうが先生の話を聞く気力が湧いてくと思うので、なるべく無理をしすぎずに授業選択をしています。

特に先生の話す内容が面白く、気に入った先生はたとえ同じような内容の授業でもその先生の授業にはすべて出たりしています。先学期の中国文化の先生の授業の一つに院生の授業があり、先生と私以外で中国人の学生は3人しかいない授業があります。授業の内容は“西欧の演劇について”なので、興味があるかどうかは微妙なのですが、中国人の院生の学生さんが討論するのを聞いたり、日本の演劇について少し紹介したり、少人数なので中国人の学生さんと交流しながら授業を受けられるのでとても楽しいです。

また、中国文化の先生も私が留学生であることを考慮しながら授業を進めてくれるのでとても助かります。例えば、シェイクスピアやソクラテスなど、外国語の名前を初めて中国語で聞くとちんぷんかんぷんで最初はまったく理解できないのですが、先生が英語で名前を言ってくれたり、板書してくれたりして私にわかりやすいように説明してくれています。

最近、あと留学生活が3か月しかないことに私ははっと気づき、もっと鄭州について知らなくては…!
という思いに駆られました。笑

なぜか私が一番初めに思いついたのは鄭州で食べられる美味しい料理をもっと食べよう!!!でした。
(私は本当に食べることが好きですね…)思い立ったが吉日、中国の百度という検索サイトで『鄭州 美食』で検索をかけました。いくつかお店をピックアップして、鄭州大学からそのお店までの行き方を検索しました。たいてい百度地図というサイトでお店の名前と鄭州大学の位置(鄭州大学新校区南門)で検索すると、そのお店までの行き方がいくつも出てきて選べるのでとても便利です。

どのお店も学校から1時間2時間かかるのですが、春節時期に毎日バスに乗っていた私にとって時間がいくらかかろうと特に問題はありません。ネットでお店や食べ物の評価を一生懸命に眺めていると、これも勉強の一つかな、という気がしてきます。笑

気が付くと、普段あんまり気の進まない教科書の内容よりも、何倍も集中してネットの中国語の文章を読んでいるからです。まずはネットで下調べ、これはやはり重要ですね。旅行に行く時も中国人はよく“攻略”というサイトを利用しています。このサイトは旅行先に行った人が感想や評価、写真などを載せているサイトで、旅行の前は必ずチェックするべきサイトとして教えてもらいました。どの程度信じるか信じないかは自分次第ですが、やはり経験者の意見は重要なので、私もよく見て中国語の勉強をしています。

そして、私の鄭州美食の旅ですが、先日すでにお店を一つクリアしてきました。
“十三月小厨”という台湾料理のお店です。写真は肉燥飯という料理です。13元。
鄭州にある台湾料理の中で一番美味しいとで言われているお店で、ネットでの評価も高く、価格も安いのでまずはここにいくことに決めました。店主は台湾人の方です。とても美味しかったです。やはり、南方の料理は味付けが薄く、食べるとなぜか落ち着きます。なぜ、鄭州で台湾料理を始めたのか、多くの人が疑問に思うようで、他に来ていたお客さんも店主さんに聞いていました。私と一緒に食べに行った中国人の友人も気になったらしく、ネットで調べていました。
私も見せてもらったのですが、そこには鄭州で台湾料理を開くまでに長い歴史がありました。気になったら、ぜひ百度一下してみてください。
(“百度一下,就知道”、この言葉は“百度でちょっと検索かければ、すぐわかる”という意味で、中国人の先生がよく言います。日本語のグーグルで検索してみ、という意味の“ググれ”に似ている気がします。)

台湾料理を食べ、中国人の友人に教わったことがあります。それは、一般的に河南省の料理は味付けが濃く、しょっぱくて辛いものが多い。なぜかというと、以前、河南省は農民が多く、肉体労働中心で多くの汗をかくので、料理も味の濃いものを好み、それを多く食べたからだそうです。この話を聞いて、なるほどなぁと思いました。鄭州の名物料理に“糊辣汤”というものがあります。
実は、台湾料理を食べに行ったその日に、この糊辣汤を朝食として中国人の友人と一緒に食べたのですが、辛くて辛くてなかなか食べられませんでした。
鄭州では糊辣汤は朝食です。それがこんなにも辛くて味が濃いのです。その友人は北京出身なのですが、私と同様にまったく糊辣汤を食べることが出来ていませんでした。
鄭州の人はこれを朝から食べるのか…と驚いている様子で、やはり同じ中国でもまったく食の文化も違うのだなあとしみじみ実感しました。

学校の美食
もちろん、学校の中にもたくさん美味しいものはたくさん売っています!
“米線”という麺。学校の中の「正味居」というお店で食べられます。12元。
辛さが選べるのですが、韓国人の友人は中辛、私は微辛でした。辛い料理が好きな韓国人にとても人気な料理です。
いつか学校の中の手軽に食べられる小吃についてレポートしたいなと思っています。
種類が本当にたくさんあります。安くて美味しい学生の味方です。

2015年1月4日

あけましておめでとうございます!今年もどうぞよろしくお願いします。中国での残り少ない時間をより多くの人と共有できるように、毎日有意義に過ごしたいです。写真は晴天の鄭州大学です。さわやかです。
2014年最後の日のお昼は、日本人の友人とビリヤードを、夜は中国人の友人と鄭州大学の年越しイベントに参加しました。
学校近くにある蓮花市場にあるビリヤード場にて。
年越しと同時に钟楼の鐘がなります。周りの広場はライトアップされていて普段の学校の雰囲気とはまったく違って見えました。ちなみに右の建物は図書館です。

夜11時頃の学校内の商店街の様子。夜遅いですが人がいっぱいいます。

去年は年明けすぐに期末テストがあったのでお祝いどころではなかったのですが、今年は他の留学生の帰国の関係で24日にはすでに期末テストが終わっていたので、ゆっくり年末を過ごすことが出来ました。聞いた話によると、鄭州大学での年越しイベントで、年に一度、鄭州大学の学長の姿を見ることが出来るそうなのですが、私は最後まで見ることが出来ませんでした。今日だけは中国学生寮も留学生寮も門限がないので夜遅くまでたくさんのお店が開いていてとても賑わっていました。

学校の中の喫茶店のクリスマスツリーともらったりんごです。

クリスマスについて
中国ではクリスマスにりんごを送りあう風習があります。これは鄭州に限った風習ではありませんが、北京出身の中国人の友人曰くとても不思議な光景だそうです。22日頃からいきなり道端に大量のりんごとそのりんごを入れるかわいい箱や飾りが売られます。りんごには文字が彫られていたりそうでなかったり……いきなり現れたこの光景に私はびっくりして思わず写真をとることを忘れてしまいました。いくつかりんごを頂いてとてもうれしかったのですが、やはりクリスマスにリンゴをもらうのは不思議な感じです。
25日は友人と夜に小さなクリスマスパーティーを行いました。ケンタッキーとケーキを買いに国貿360デパートに行く途中のタクシーの運転手さんに、「なぜ、鄭州の人はりんごを送るのですか?」と聞いたら、「それはきっと、西洋から伝わった風習で、サンタクロースは袋にりんごとチョコレートを詰めているんだよ。西洋の人はチョコレートが好きだからね。あと、りんごの発音と平安という単語の発音がとても似ているからね。」と教えてくれました。なんだかその時ははっきりとはわかりませんでした(もしかしたら私の聞き間違いかもしれません…)。後で先生に聞いてみたらこの風習は、最近広まったものだとわかりました。もともと中国のクリスマス・イヴは“平安夜”と呼ばれていて、この“平安夜”の中国語の発音とりんごの中国語の発音が似ているという理由で、渡す相手の平安を願って若者の間でりんごを送りあうようになり、その後、その習慣が中国全土に広まっていったそうです。ちなみにこの時に送るりんごは「苹果」ではなく「平安果」と呼ばれています。

これは余談なのですが、私はタクシーの運転手さんと話すこと好きです。前までは日本人と言っていいのかどうなのか…と悩んでいましたが、鄭州に来てからは深く考えずに日本人と言うようになりました。たまに河南省の方言が強い人にあたってしまい、まったく聞き取れない……なんてことがありますが、だいたいの運転手さんの話す言葉が限りなく標準語に近いので聞き取ることができます。タクシーの運転手さんは40代50代の男性なので、普段話す中国人の学生さんとはまた違った話が聞けて新鮮です。中国との文化や風習でわからないことや気になることがあったら質問してみると、大学内の人とはまた違った角度の意見を知ることができて面白いです。
タクシーは交通手段としては少し高いですが、鄭州のタクシーは12元からの北京や上海に比べたら8元からなので安いほうです。今は円安で1元19円と日本人にとってすこしつらい時期ではありますが、自分の中国語の口語とリスニング能力を試す場としてこうしてタクシーの運転手さんとお喋りしてみるのも一つの試みだと思っています。

期末テストについて、先にも述べたとおりに他の留学生の帰国がかなり早いため急遽12月中に期末テストを行うことになりました。11月に中間テストが終わったばかりなのでまたテストか……と感じましたが、範囲もそれだけ狭まり、テスト終わりにも関わらず緊張感をもって授業に挑めました。今回、前回の反省から漢字をしっかり暗記することに加え、単語だけでなく一定の文を暗記することに挑戦しました。この勉強法は、中国文化の先生が授業中に語学の勉強方法について話した内容を参考に決めました。

中国文化の先生は文化以外の話をよくしてくれます。私が何か質問する時、適切な単語が出てこなくて、質問することを諦めてしまった時など、「正しいか正しくないかは後で考えなさい、とにかく話しなさい、そのまんまでは永遠に中国語を話せない。」と、少し厳しい言い方をする先生です。私も一時は落ち込むのですが、先生のどの話も全て道理が通っていると思うので、納得してから、また頑張ろうと思えます。
その先生が、授業中にある中国で英語教育において有名な学校を作った男性の講演を以前聞いたことがあり、その講演の中で印象に残った内容を話してくれました。(この英語教育の学校の話はとても有名です。興味があったら『中国合伙人(American dreams in China)』という映画を見てみてください。もともとは小さな英語塾から、今では中国全土に英語教育の学校を作った男性3人の話です。

語学学習において大切なのは、たくさん読むこと、たくさん聞くこと、そしてたくさん文を覚えることだそうです。たくさん読むこと、たくさん聞くことは誰しも思いつくことだと思います。人によっては、たくさん話すことが先じゃないかとおもうかもしれませんが(私もそう思ってしました)、しかし、話す前にたくさん読まなければ、正しい発音や文法の区切りを意識して話せないので、まずは読むことが大切だと3年半の中国勉強から納得できました。最後のたくさんの文を覚えること。語学学習者にとってたくさんの単語を覚えることは必須です。検定試験などのテストでは単語量がテストの結果を左右するといっても過言ではないでしょう。しかし、もしも言語を話せるようになることを目標に据えるならば、単語よりもその単語を含んだ文を暗記しなくてはなりません。なぜなら、単語一つ覚えていても、実際に人と話していて文章のどこに配置して言うかいちいち考えなくてはならないからです。一定の文を覚えておくことで、場面によってその文をそのまま、または少し応用して使えば自然な会話につながります。多くの単語は、必ず、または多くの場合、ある単語と組み合わせなくてはならないので、一つの単語を覚えるだけでは正しい会話は身に付きません。なので、文としてたくさん覚えてしまうほうが、語学を勉強する上で必須である。
と、いう話を中国文化の先生に聞いたので、私は期末テストから実践することにしました。
今まで私は単語ばかり覚えていて、それを実生活でなかなか実践出来ていなかったという自覚があったので、ここで、この勉強法に切り替えようと考えました。
効果は抜群で、テストの穴埋めはもちろん、一つの単語から派生してたくさんの文が頭に浮かぶようになりました。文を覚えることは単語を覚えるよりもはるかに時間がかかる作業です。だけども、ふとした時にさらっと一つの文を話せると、自分の口語のレベルが上がったかもしれない…!と強く実感出来ますし、教科書で気に入った、または、実生活で使えそうだなと思う文をノートに写して、暇な時など眺め、何度も発音すればいいだけです。人によって勉強方法は様々だと思いますが、この方法は語学学習者には当たり前のことなのかもしれません。思い出してみれば、高校の時の英語の先生も文章で覚えなさいと何度も言っていて、その時はなぜだろうと疑問に思って実践しなかったのですが、実際に生活で中国語を使うことに重点を置く今になって、ようやく納得することができました。

期末テストの結果はまだはっきりとはわかりませんが、またテストを通して自分の弱点や成長を実感できました。特に口語は文を多く暗記していたこともあり、中間テストよりもスムーズにこなすことができました。暗記した文を今度は生活の上でたくさん生かせるようにすることが今の私の目標です。
残りは最近の写真(おもに食べ物!笑)の紹介をしたいと思います。
最近お気に入りのお弁当。寮の近くに売っています。右は卤肉饭という名前の台湾の料理で、味が薄く日本の味に近くてとても美味しいです。両方とも12元。
麻辣香锅。麻辣烫のスープがないバージョンです。自分で食材を選び、あとは店員さんが炒めてくれます。
大盘鸡。鶏肉とジャガイモの唐辛子煮込みです。もとは少数民族ウイグル族の民族料理だそうです。中国人の友人曰く辛くて美味しいので最近若い人の間で流行っているそうです。中の具材がなくなったら鄭州名物の烩面を中にいれるのは鄭州だけかどうかははっきりとわかりません個人的にこの面がとても美味しいです。
お皿が面白い麻婆豆腐。麻婆豆腐はその字の通りに麻(アバタ)のある顔の日本語で妻という意味の婆婆(愛称が麻婆)が作った豆腐料理だからだそうです。このお皿のまわりの女性は麻婆さんなのだと思います。
中国人学生と留学生の交流会の時の写真です。各国の代表するものを中国で説明しました。日本なのでお寿司と桜にしました。

2014年12月2日

12月1日、今日から12月が始まりました。鄭州大学の景色も来たばかりの頃と比べ、 すっかり変わってしまいました。
校内は散歩していると、ついつい写真を撮りたくなってしまうような綺麗な景色です。
11月19日、20日と中間テストがありました。テストの結果は置いておいて、今回のテストを通して私はいくつかの発見がありました。今回のテストではリスニング、中国語総合、中国文化の口語以外の科目のテストに中国語の作文が含まれていました。リスニングは聞いた内容の趣旨を簡潔にまとめる、中国語総合は「ダイエットに関する自分の考え」を、中国文化では「中国の風景についての考え」と「中国文学に対する考え」を書く設問がありました。文字数ははっきりと決められていませんでしたが、だいたい300字以上を目標に書きました。文章を書きながら私は気付きました…たくさんの漢字の書き方を忘れていることに…。

普段なんとなく見て、理解している単語も、いざ自分の手を使って書こうとすると漢字が思い出せない…!もちろん、テストなので辞書を引くことが出来ませんので、同じ、または似たような意味の単語を無理やり使わなくてはならなくなったり、文章が完成しなかったり、しょうがないのでピンインだけ書いたりとテスト中に非常に焦ってしまいました。普段どんなにケータイや辞書に頼りっきりだったかがはっきりと身に染みました。簡単な単語こそしっかり書けて話せるべきだと思うのに、どうしてこんな簡単に忘れてしまったのだろう……とテスト中に非常に後悔したことを覚えてします。また、口語のテストも緊張と文法の勉強不足でしっかりと先生の質問に受け答えできなかったのが悔しかったです。留学中でいくら多くの漢字を目にする機会があっても、しっかりと自分の手で書いて覚えようとしないと中々単語は覚えられないなと感じました。反省です。

しかし一方で、良い発見もありました。文章を書いている時に適切な単語や文法が思いついた時とても嬉しく、この作業がとても面白いと感じられました。普段の生活の中で中国語を使って長い文章を書く作業を面倒だと感じためらいがちなのですが、今回のテストで長い文章を書く機会をもらえたことで、文章を書く面白さを発見できました。今では友人に中国語で手紙を書くことが好きになりました。文法や単語をしっかり知っていれば、それだけ表現の方法が増え、相手に伝えたいことがはっきりと伝えられてすっきりします。言語を勉強する上で人と話すことももちろん大事ですが、書くことも欠かせないものだと改めて感じました。
そして、今はテストが終わって比較的のんびりと過ごしています…
*クラスで映画を見たり…
≪大话西游 降魔篇≫という映画です。周星驰監督の新作です。西遊記の4人が仲間になる前のお話です。コメディータッチなので中国語もそこまで難しくないので比較的見やすいです。
*韓国人の友人の誕生日をお祝いしたり…
ちょっと変わった誕生日プレゼントです。韓国人は自分の誕生日に年齢の数だけ友人に叩かれるという風習があるらしいです。なので、この友人はなかなか誕生日を教えてくれませんでした。
*日本人の友人と市内に遊びに行ったり…
最近鄭州に出来たばかりの大きなデパート国贸 360 という場所です。もうクリスマスの飾りつけが施されていました。綺麗です。ちなみに鄭州にもスターバックスあります。
*色々なものを食べたり…
は蓮花市場にある焼肉屋です。一人49元のセットがあり、少し高いですがお肉と飲み物、その他果物などが取り放題です。
万达广场にある黄记煌という火鍋のチェーン店のイカ鍋です。一つの鍋がだいたい120元くらいです。みんなでシェアして食べます。イカ以外にもたくさん野菜が入っていて美味しかったです。
も南門にあるお店です。凉皮面(8元、お粥は4元)
南門にあるお店です。牛肉面(12元)
学校の松园食堂の中にある回转小火锅です。回転ずしのように火鍋の具が回っていて面白いです。お会計の時はお皿ではなく串の数を数えます。
二七タワー付近にある火鍋のお店です。火鍋を食べるときはスープと具材を全て自分で決められます。値段もひとつひとつは高くないのでたくさん頼めます。一人30元でした。
韓国人の友人がお昼に冷麺を作ってくれました。
つい先日、歌唱・詩の朗唱大会がありました。私は両方とも参加しました。
歌唱は同じクラス全員で≪感恩的心≫を手話付きで歌いました。詩は徐志摩の≪沙扬娜拉≫と≪雪花的快乐≫を朗唱しました。

もともと詩の朗読だけの参加の予定だったのですが、クラスの先生の提案で、クラス全員で歌うことになりました。かなり直前に参加が決定したので練習の時間があまりなく大変でしたが、手話をしながら歌うのは新鮮でとても楽しかったです。私が朗唱した≪沙扬娜拉≫という詩は日本語の“さよなら”を中国語の発音で言ったものです。クラスの先生がぜひ私にと言って勧めてくれた詩なのですが、詩の内容が詩人家の徐志摩が日本人の女性に宛てた恋の詩なので、朗唱の時、少し、恥ずかしかったです。徐志摩と言ったら≪再别康桥≫という詩がとても有名です。康桥はケンブリッジのことです。
もしも興味があったら調べてみてください。
最近は中国語を話すことにやっと慣れてきて自然と単語が出てくるようになりました。
単語量も以前より増えました。しかしその分、同じ、または似た意味の単語の違いを知ることも必要になってきました。

例えば“主动”と“积极”。日本語の意味はどちらも“積極的である”です。この違いを以前中国人の友人に尋ねたことがあるのですが、その時一旦は理解できました。しかし私はしっかりとそのことをメモしなかったので、昨日の夜、同室の子に意味の違いを尋ねられても説明することは出来ませんでした。辞書を引くのは簡単ですが実際会話するときに辞書を引くことはできないので、こうした単語の意味の違いもはっきりと認識していたほうが、中国語での会話もよりスムーズになると思います。また、やはり辞書だけではわからない微妙な違いは中国人に尋ねてみないとわからないことが多いです。尋ねて、聞いて、理解して、使ってみて、使い方が間違っていたらまた直してもらって、また使ってみて…そうしてみないとなかなか単語は身に付きません。最近しみじみ感じます。文法にしても辞書の例文が難しすぎて、いまいち理解できないときは自分により身近で生活の中で使う可能性のある例文を作ってみて、この文法の使い方が正しいかどうかを中国人に聞いています。文法も単語もたくさん覚えたほうが中国語の会話がスムーズにいくので私はたくさん覚えたのですが、勉強すればするほど新しい単語や文法が出てくるのでこんがらがってしまいます。少しずつ少しずつ意味をはっきりさせて、正しい文法・適切な単語をその場で話せるようにしていきたいです。
部屋もだいぶ飾りつけされてきました。なんだかんだ部屋が一番落ち着きますね。
寮の暖房もやっと動き始めたので部屋の中もやっと暖かくなってきました。風邪を引くと中国人の友人や先生に「多喝热水,早点儿休息。」と挨拶のように言われてしまうので、12月は風邪を引かずに元気に過ごしたいと思います。

2014年11月9日

なぜか韓国人スターのお面をかぶっています。

鄭州に来てからはやくも二か月以上が立っていました。先日、中国で二回目の誕生日を迎えました。日付が誕生日の日付に変わった途端(つまり夜の12時)、韓国人の友人がケーキを持って部屋に祝いに来てくれました!

誕生日の夜は日本人の友人と一緒に市内にケーキと晩御飯を食べに行きました。鄭州大学から遊べる市内に出るためにはバスに 40 分前後乗らなくてはいけません。バスはどこに行くにも1元だけで安くて良いのですがよく揺れるのでバスに酔いやすい人にとっては苦行かもしれません。

バス以外では、タクシーと地下鉄を駆使した方法があります。この方法だと一緒に行く人数にもよるのですが、だいたい15元前後だと思います。

みんないつもどこで遊ぶの?と中国人の友人に聞くと、みな必ず二七広場周辺を教えてくれます。ここに行くには鄭州大学の南門のバス停からB12という名前のバスに乗って終点まで行けばいいだけです。だいたい一時間前後ですが、道が混んでいるともう少しかかるかもしれません。
また、二七タワーは鄭州の名所一つですので、興味があったら是非調べてみてください。中に入るとこの二七タワーの歴史を知ることができます。ただ、この中に入るためには中国人の身分証明証が必要なので、中国人の友人に協力してもらう必要があります。
二七タワー
二七タワー最上階です。階段で上るのでかなり疲れます。
二七タワー周辺の様子。とても賑わっています。たくさんデパートやお店があります。
前に来た時は中国人の友人と一緒にここでネイルをしてもらいました。日本だったらこういったジェルネイルは5000円から10000円します。しかし、ここでは1700円前後で行うことができます。店員のお姉さんとお喋りしながらなのでとても楽しいです。いい息抜きになります♪
デパートの一つに大上海というデパートがあり、そこには韓国料理のお店や日本料理のお店が入っていて美味しいご飯屋さんがたくさんあるので私は二七広場に来たら必ず遊びに行きます。

今回は大上海の中にあるケーキ屋さんにケーキを事前に予約しておいてそれから晩御飯を食べに行きました。学校内のパン屋さんにも大きなケーキはいくつか売っていますが、中国人の友人曰く、市内で買ったほうが安くて美味しいらしいです。ケーキは基本的に違うお店で食べます。日本では食べ物や飲み物を違うお店に持っていくことは禁止されていますが、中国ではなんでも持ち込んでok です。店員さんも快くライターを貸してくれました。内装が全てスヌーピーのキャラクターでとっても可愛いです。中国で誕生日ケーキを買うと必ず紙の王冠がついてきます。誕生日の人はこれをかぶることがお約束です。また、日本人の友人からは誕生日プレゼントに白酒をもらいました。

白酒は中国に留学したら一回は必ず飲む機会があるお酒です。アルコール度数は50度前後で高いですが、値段は安いものだったら20元前後で手に入ります。ただし、安い白酒は次の日に頭が痛くなる可能性が大きいです。一般的に高い白酒ほど悪酔いしないと言われています。中国に長く滞在するのなら試してみる価値はあります。私は白酒の味が好きで、友人と一緒によく飲みます。
ケーキ屋さんの前にて。中にはパンやマカロンも売っています。このお店はチェーン店で鄭州にいくつか店舗があります。どれも美味しいのでお勧めです!
お店のパンフレット。大きいケーキは事前に予約しておいたほうがいいです。電話はもちろん中国語ですが、ケーキ名と取りに行く時間と自分の電話番号が言えればokです。
こちらがケーキになります。蝋燭はオプションです。とっても美味しかったです。
大上海の中にあるスヌーピーカフェにて。

鄭州大学の校舎は中国の大学の中で三番目に広いそうです。私はよく大学内をぐるっと一周散歩するのですが約一時間かかります。しかし、たくさんの木や花が植えられているので毎日同じ道を散歩していても飽きません。

と、ここまで遊びやお酒の内容ばかりだったので勉強の話もしたいと思います。

最近、口語の授業で自分が知っている知識や経験を共有する機会が設けられました。PPTや写真を使ってクラスの人々に中国語で説明をします。目的は説明する中で私たちの中国語の口語能力を上げることです。私は既に日本のロリータファッションについてと日本料理について発表しました。PPTソフトをもっていないのでペイントツールに写真と簡単なタイトルを張り付けた画像を作り、それをみんなに見てもらいながら口頭で説明しています。自分の興味のある分野や、同じクラスの人に知ってもらいたいことを発表できるのでとても楽しいです。
また、発表の中で自分の口語の問題点を発見でいるのでとても助かります。発表が終わった後に先生が改めて質問や生徒の説明が足らなかったところを補足説明してくれるので、発表内容をさらに深く理解出来ます。他の生徒の発表もそれぞれの国のことや、私の知らない知識や経験なのでとても興味深く聞けます。

授業以外で私は週に二日、中国人の生徒と二時間ほど勉強する時間を設けています。この中国人の生徒たちは補導員と呼ばれていて、外国人に中国語を教えることを学ぶ学科に在籍する生徒さんたちです。授業中に理解できなかった単語や文法、宿題を見てもらえます。みな将来先生になることが目標なのでとても一生懸命に教えてくれます。私の補導員は日本にとても興味がありよく一緒に日本の漫画や歌や流行についてお話します。なかなか中国人の先生の前では緊張して質問できないことも、彼女には気軽に話せるのでとても助かります。このあいだは中国人と日本人のイケメンと美女についての考えの違いについて、スマートフォンで画像を検索しながら討論しました。現在の中国や日本のイケメンや美女、特に美女は顔の基準が決まってしまっていて個性に欠ける。両国とも以前のイケメンや美女のほうが自然な感じで良い。もうそろそろ以前のイケメンや美女のような個性的な顔がはやるのではないか、という結論になりました。みなさんはどう思いますか?私は、話題はなんでもいいのでこうして中国人の友人と取り留めもなくたくさん話すことが口語の能力を上げることに繋がると思っています。
まだまだ難しい話は出来ませんが、何か興味がある話題だったらそれを伝えようと一生懸命中国語の単語を頭の中で探しますよね。授業で学んだことを生かす機会はたくさんあります。私の口語はまだまだです。少しさぼるとすぐにたくさんの単語を忘れてしまいます。何度も何度も思い出しながら、適切な単語が場面や話題に応じて出てくるようにしています。それでもよく簡単な単語を忘れます。もしも留学をする機会があったら、基礎の単語や基本の例文だけでもしっかり覚えておいたほうがいいと思います。本当に簡単な例文でいいと思います。まずは使うことに慣れることから始まるので、難しい中国語よりも、より生活に密接した単語のほうが何倍も役に立ちます。

鄭州は日に日に寒さが厳しくなっています。朝晩の冷え込みは東京よりも大きく、体調をくずしやすいので風邪対策をしっかりしなくてはいけません。しかも、私の部屋は少し問題がありよくお湯が出なくなります。毎回同室の韓国人の子と嘆いています。中間テストも来週と差し迫っているので、しっかり準備してテストに挑みたいと思います。

2014年10月4日

今日は10月4日。私は8月23日に鄭州に来ました。気づいたら一か月以上が過ぎていました。
思えば、ここに来て一週間は日本語を話すことができず苦労することが多かったです。というのも、私が鄭州大学に来たとき鄭州大学内の日本人留学生は私一人だけでした。もともと日本人留学生がこの大学に来るかどうかも定かではなかったので、ひょっとするとこれから一年間は同じ国の人と交流することがないのかもしれない…と少し不安に思いました。外国に留学しているのだからそれが一番好ましいのかもしれませんが、やはり広い鄭州大学に日本人は私一人だけ、という感覚はとても心細いものです。
しかし、約一週間後に日本人が一人増え、また一週間後には3人増え、今では日本人学生は5人です。みんな偶然にも同い年でとても仲がいいです。4人のうち3人は新潟県の長岡科学技術大学の生徒で、毎年必ず3人、半年間だけインターンで鄭州大学に来て中国人の学生に日本語を教えているそうです。3人共穏やかで一緒に居てとても楽しい気持ちになります。見たことのない中国の食べ物に一緒に挑戦したり、国慶節に4人で少林寺のツアーに参加したりと、鄭州での生活をみんなで共有出来てとてもうれしいです。もう一人は来学期から鄭州にある会社で働くために中国語を勉強している方です。前学期から鄭州で生活しているので私たちがわからないことをたくさん教えてくれる優しい人です。彼が働いている会社の社長さんにディナーに招待していただいたり(私は鄭州で生まれてはじめてフランス料理を食べました!)、会社の工場見学に連れて行ってもらったりと今までにない経験をさせてもらいました。

鄭州大学の日本人学生のみなさん^^

私以外みんな韓国人留学生です。来たばかりの心細い時にたくさんお世話になりました。

話は戻りますが、鄭州に来たばかりの最初の一週間、インターネットの設備が整わず、家族や友達に連絡できませんでした。また日本語で交流できる相手がいなかったのでとても寂しかったです。それでも同室の韓国人の留学生がとても優しい子で色々と助けてくれました。韓国人の友達をたくさん紹介してくれたのですぐに寮になじむことが出来てとても心強かったです。韓国人の学生はよく自炊をしていて、みんな料理がとても上手です。寮には料理を作れるスペースが各階に一部屋ずつ設けられており、それぞれ冷蔵庫が二つ、電子レンジが一つあります。そのため、中国料理に飽きてしまったり、味に慣れることができなかったりした時は自炊をしてみるのも楽しいかもしれません。調理道具は学校の西門近くの連花市場という場所ですべて手に入ります。ただ、日本料理を作りたいときはここでは日本の調味料が手に入りにくいので、日本から少し持って行ったほうがいいかもしれません。

私は前に少し留学経験があり、その時によく自炊をしていました。その経験から今回も醤油、砂糖、塩、サラダ油、マヨネーズ、ケチャップ、ドレッシング、味噌、コンソメなどなど、基本的な調味料を持って来ました。留学期間は一年間と長いので色々挑戦してみたいと思います。

寮についてですが、鄭州大学内には留学生寮が二つあります。その一つが国際教育学院で、おもに中国語を勉強するために鄭州大学に来た留学生が住む寮です。
各部屋に二人留学生が住みます。同部屋がどこの国の人になるかはわかりません。部屋にテレビはありませんが、勉強机、ベッド、クローゼット、大きな食器棚、クーラー、暖房、一通りのものは全てそろっています。ベッドが堅いので、すぐにマットレスを買うことをお勧めします。また、冷蔵庫や洗濯機は同じ階に住む人同士で共用しています。当然無料です!
机周りはこんな感じです。机は大きめです。最初からピンクの電気スタンドがありました。
ベッド周りです。マットと上に敷いている赤い毛布はここで買いました。シーツは日本から持って来ましたが、学校の中でも買えます。ちなみに壁紙は自分で張りました。

カードはこれです。

寮のすぐ近くに大きなスーパーがあり様々な食べ物や生活必需品が売っているので便利です。また少し歩いたところに大きな商店街があり、お店がたくさんあります。パン屋やピザ屋、ハンバーガーショップ、お菓子屋さん、アイスや飲み物専門のお店、文房具屋、洋服屋などなど、なんでもあります。お昼は学食が多いです。だいたい10元前後でお腹一杯になれます。学食で食事をするためには学生カードが必要ですが、20元ですぐに作れます。あとはお金をチャージして使えば鄭州大学内の商店街であれば大体どこででもお金を出さずにカードで支払いを済ませられるのでとても便利です。

食事について、学食は学校内にたくさんあります。学食の種類も豊富です。さらに学校のすぐ近くにもたくさんのお店があります。留学中にどこまで制覇出来るか絶賛挑戦中です。美味しいものがたくさんあるので食べ過ぎないように日々努力が必要です。もうすでに太った気がしてダイエットを考え中です。たくさん食べたいけど、我慢が必要…矛盾…
マーラータンです。学校の西門の近くにある蓮花市場にもたくさん食事するところがあります。10元で安いですが、とてもおいしいです。
これも蓮花市場にある出店で買ったチャーハンです。その場で作ってくれるので見ていてとても面白かったです。6元です。
学食の水餃子です。6元ですが、とっても量が多いです。

選択授業で太極拳か書道を選べます。私は書道を選びました。

勉強に関して、まず8月29日にクラス分けテストがありました。クラスは全部で5つあり1班、2班、3班、4班、5班に分かれています。1班から徐々に中国語のレベルがあがっていきます。クラス分けの方法は筆記テスト(選択問題)と先生と会話のテストです。結果はその日のうちに掲示板に貼り出されます。5班の授業の科目は中国語総合(中国語)、口語、リスニング、中国文化と分かれておりそれぞれ専用の教科書が配布されます。最初の一週間はテストの結果で分けられたクラスが自分に合っているかどうかを確認し、もしも自分のレベルに合っていなかったらクラスを換えることも可能です。

私のクラスは現在7人です。生徒が少ないので、授業中に自分の意見を言う機会がたくさんあります。学生(韓国、ヴェトナム、インド)4人と既に会社を退職している方(韓国)、主婦の方が2人(韓国、コロンビア)という構成のクラスです。みなしっかり自分の意見を中国語で言えるので最初は戸惑いましたが、次第に周りの生徒の発言力に刺激され、人数も少ないので率先して意見を発せられるようになりました。たとえ言いたいことがうまく言えなくても、先生がわかる言葉を拾って正しく言い直してくれるので、失敗を恐れることもなくなりました。

最後に、日本人が少ないことは確かに不便かもしれませんが、中国語学習にとってはとても有効です。中国人の友達も出来やすいですし、他の留学生と関わる機会も多くなって良いことずくめです。
鄭州大学内では日本人は本当に珍しいので、ぜひ知り合いになりたい!と色んな方からどんどん声をかけてもらえます。日本語学科の中国人学生さんや日本に興味のある他国の留学生、日本語を勉強してみたい一般の中国人など、色んな人と知り合いになれ、自然と中国語を話す機会がとても多くなります。かつてないほど良い機会に恵まれていると私は思います。まだまだ留学生活ははじまったばかりですが、一日一日を大切にして、この環境を与えてくれた人々に感謝しながら過ごしたいと思います。