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パリ点描

フランス文学者である著者は頻繁にパリを訪れ、石畳の街を気ままに歩き回り、見聞を広めてきた。これがちょうど30年になるのを記念して、その都度雑誌に寄稿していたエッセイを集大成したのが本書だ。

「エッフェル塔」「コンコルド広場」「凱旋門」「蚤の市」「リヨン駅」「ベルサイユ宮」など32編で構成。世界に誇るパリの名所、旧跡、公園などを単に興味本位に取り上げているのでなく、それらができたいきさつ、規模、時代背景などがちりばめられており、馥郁たるフランスの歴史、文化の香りが伝わってくる。

その一方で、本学学祖の山田顕義ら著名な明治の日本人政治家、作家、文化人らがパリを訪れ、日仏交流した際のエピソードを紹介するなど、当時の日本人がフランスで何を学び、どんな影響を受けたかを知るうえでも貴重な資料となりそう。

書籍名 パリ点描
著者名 日本大学法学部教授 冨田仁 ・著
月号 1999年冬季号 No.78
価格 1,200円(税別)
出版社情報 東京都千代田区神田駿河台3-7、駿河台出版社