学部・大学院
文学研究科
文学研究科では、人文科学・社会科学の学問をそれぞれの学問的な特徴を尊重しつつ、理論的な探求から実証的研究、先端的な実験・実習までを取り込んだ創造的かつ実践的なカリキュラムを用意し、言語と人間、歴史と文化、心と身体といった普遍的なテーマについて思索を積み重ね、社会的貢献度の高い研究者・教育者など、ゆたかな知性と感性を持った人材を養成する。
哲学専攻
哲学専攻では、哲学、倫理学、美学、宗教学という4分野を学び、研究することができる。これら4つの分野は相互に密接に関連しているので、学生の知的関心に応じて、分野にこだわることなく広い範囲の科目を履修することができるように配慮されている。
多くの授業は、一方的な講義というよりは、参加者全員によるディスカッション主体のゼミナール形式で実施される。講義という形を取っている授業であっても、参加者から適宜質問やコメントを得ながら進行する。
こうしたディスカッションを通じて、論理的思考力とコミュニケーション能力を養い、哲学的問題に主体的に取り組む姿勢を身につけることをめざす。
史学専攻
史学専攻博士前期課程では、豊かな歴史的学をもって社会に貢献できる人材を養成することを目標とする。史学専攻に所属する教員の研究対象は、日本史、東アジア史、イスラーム史、西洋史、考古学、日本文化財学などで、学生はこれらの地域・時代の中から各自が専門とする分野を中心に講義・演習を受講して、自己研究の糧とする。さらに、学生は指導教員のもとで自らの研究課題に応じた史・資料の収集、読解を行い、自己の研究を深めて、修士論文を執筆していく。
なお、史学専攻では、高等学校の地理歴史科及び中学校の社会科の専修免許状の取得も可能であり、より高度な専門性をもった教育者の育成にも力を注いでいる。
日本史専攻
日本史専攻博士後期課程では、自立した研究者・教育者を育成することを目的とする。日本史専攻に所属する教員が研究対象とする時代・分野などは、古代史、中世史、近世史、近現代史、考古学、日本文化財学などである。学生は、自己の研究分野に応じた教員の指導のもと、それぞれの研究課題に関連した文献資料・考古資料などを精査し、史・資料を検索、調査、分析する能力の向上を図る。さらに、過去の研究を踏まえて自己の研究意義を明確にしたうえで、学会報告や学術論文の作成を行い、課程博士の学位取得をめざす。
外国史専攻
外国史専攻博士後期課程では、自立した研究者・教育者を育成することを目的とする。外国史専攻に所属する教員が研究対象とする時代・分野などは、東洋前近代史、東洋近現代史、西洋近代史、西欧近現代史、ロシア・東欧近現代史などである。学生は、自己の研究分野に応じた教員の指導のもと、それぞれの研究課題に関連した文献資料、考古資料などを精査し、史・資料を検索、調査、分析する能力の向上を図る。さらに、過去の研究を踏まえて自己の研究意義を明確にしたうえで、学会報告や学術論文の作成を行い、課程博士の学位取得をめざす。
国文学専攻
国文学専攻は、日本文学、日本語学、日本語教育学の諸領域を研究対象とする。いずれの領域も、最新の理論と方法に基づく実証的な研究の実践を通して、研究者・教育者を含む、社会に貢献できる有為な人材育成を目的とする。したがって本専攻では、日本文学研究、日本語学、日本語教育学に対する深い探求心、研究・教育への意欲、そして社会貢献に対する熱意のある学生を求めている。国文学専攻では、専門分野の研究を進めるための科目群に加え、日本語で学術的な論文を執筆するための力をつける「アカデミック・ライティング(日本語)」ならびに将来学術的な論文執筆の指導をするためのスキルを学ぶ「アカデミック・ライティング指導(日本語)」科目も開講している。なお、日本語教育コース科目群から所定の科目を修得すると、博士前期課程修了時に、日本語教育コース修了証書が文学研究科から発行される。
中国学専攻
中国学専攻では、中国及び中国語圏の言語と文化について、古代から現代までを研究対象とし、文献学的な実証研究と先進的な理論に基づく研究及び専門的かつ多様な学識とその運用能力の修得、養成を図る教育を行う。
カリキュラムは、中国及び関連諸地域に関する語学、文学、文化、またそれらを包括する中国学のディシプリンに基づいた研究を行うべく編成している。具体的には、現代中国語文法、日中対照言語学、中国語史・中国文字学、中国・台湾現代文学、中国古典文学・文化史、中国思想文化、中国語圏映画史、中国ジェンダー史、台湾近現代史等の分野の基礎知識と先端的研究方法を、総合的に関連させながら学んでいく。
英文学専攻
英文学専攻では、英米文学・英語学のより高度な専門知識やその研究方法を深化させ、言語と文化の関わりについての多元的な考察によって新たな研究領域を切り開くことをめざす。本専攻では、その目的のため、上記学問領域に重点を置いたカリキュラムを編成している。指導教員による専門指導のもとに積極的な研究活動を行うことにより、論理的思考能力、自己解決能力を修得させると同時に、プレゼンテーション能力・コミュニケーション能力の強化を図る。
英米文学・英語学の各分野に関する講義と演習を通して学識を養い、その研究の基礎を築き、各方面で活躍できる専門家の養成をめざす。
ドイツ文学専攻
ドイツ文学専攻では、その教育理念に基づき、広い学識及び専門知識を備えた教養人を育成するため、ドイツ文学部門、ドイツ語学部門、ドイツ文化部門、そしてドイツ語教育部門を設置し、中世文学、近世文学、19世紀文学、20世紀文学、現代文学、現代ドイツ語学、ドイツ歴史、時事ドイツ語、ドイツ映画、表象文化、社会文化、ドイツ語教授法に重点を置いたカリキュラムを編成しており、専門分野に対する基礎知識の提供及び研究へのスムーズな導入を目的とした講義科目が設置されている。
ドイツ語圏の文学・文化・語学の研究及び高度なドイツ語力の養成を目的とし、柔軟な判断力を備えたドイツ研究の専門家の養成をめざす。
社会学専攻
社会学専攻(社会学コース)博士前期課程では、「理論研究領域」「実証研究領域」「応用研究領域」の3領城からなるカリキュラムを編成している。博士後期課程では、研究指導を受けながら、博士論文の作成を進めている。日本大学文理学部社会学科が1920年に創設されて以来、築き上げてきた「理論と実証と実践(応用)のいずれをも重視する学風」を土台に、幅広い知識と視野を身につけた人材の養成をめざす。
社会学専攻(社会福祉学コース)博士前期課程は、「社会福祉研究法」「社会福祉基礎研究」「社会福祉応用研究」の3領域から編成されている。授業は夜間に開調され、働きながら学べる環境を用意している。博士後期課程では、高度で専門的な知識を修得し、自ら現代社会の抱える社会福祉にかかわる課題を発見・分析し、その解決にアプローチする能力を身につけ、社会福社の発展に寄与できる人材の養成をめざす。
教育学専攻
教育学専攻では、グローバル化する知識基盤社会において必要とされる人材の養成をめざしている。具体的に言えば、高度な専門性と幅広い教養、高い倫理観を有しながら、教育学及び体育学の課題を深く掘り下げ、そこから新たな知見を導き出すことができる研究者や教育者といった人材である。
その教育理念を実現するために、教育課程は幅広く多様な科目によって編成される。そして教育学専攻における学びを通して、学生は自ら課題を設定し、様々な手法や幅広い理論に裏づけられた創造的な研究を進めていくことができる。
心理学専攻
心理学専攻の博士前期課程には2つのコースがある。心理科学コースは、心理学の幅広い領域の講義科目を履修することによる「専門的知識の獲得」、高度な研究環境の中で活発な研究活動を実践する「研究の実践」、自身の研究成果を適切に発表し討議するための能力を身につける「研究発表」の3点を教育の主軸としている。臨床心理学コースは、基礎心理学を土台としつつ、多種多様な臨床実習と専門的な臨床心理学研究を遂行する中で、臨床・研究・教育のバランスのとれた、実際の臨床現場で活躍できる臨床心理職者の養成を基本方針としている。
博士後期課程は、心理学領域及び関連領域において、研究・教育あるいは高度に専門的な業務に従事して斯界の発展に貢献しようとする学生を迎え入れる。