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留学・国際交流

北京大学 山本桃子さん(国際関係学部)

「達成!」~1年間の留学を終えて~

「達成感」1年間の留学を終えた感想として、この言葉が私は一番似合うと思います。苦しいこと、楽しいこと、悩んだことなど全てひっくるめて、自分は留学をやり遂げたという気持ちでいっぱいです。

振り返れば、留学前、大学3年の後期から始まる留学に対し、たくさんの不安を抱えていました。帰国したら就職活動はどうすればよいのか、今まで努力して履修してきた教職課程を諦めることなく、4年間で卒業することができるのか、親元を離れ、日本を離れ、慣れない土地でやってゆけるのだろうか。不安を語ればきりはありません。ですが、それでも留学を決意したのは、高校生の頃から、大学生になったら留学をしてみたいという願望がありましたので、大学4年間どこにも行かないまま終わりたくないという強い気持ちでした。

実際に留学生活が始まってみると、留学前に抱えていた不安など、なかったかのように充実していました。ルームメイトとはすぐに打ち解け、たくさんの外国人と仲良くなることができました。留学生は基本的に皆明るく、外国語が流暢に話せなくても、こちらに話す意欲さえあれば、ゆっくりでも、単語が間違っていてもしっかりと聞いてくれます。なので、決して話せないから、聞き取れないからといって、会話をすることを途中で諦めないでください。私自身も、最初のころはコミュニケーションをとることに苦労しました。勿論中国語での会話も苦労をしましたが、何より苦労したのは、英語でした。ルームメイトがスペイン人だったこともあり、欧米人と出かけることが多々ありました。その際の共通言語は英語です。留学に来て、初めて世界の共通語はやはり英語なのだなと痛感させられました。ですから、日本にいる時にもっと英語の勉強をしておけばよかったなという反省点もあります。しかし、英語が流暢でなくても、毎日毎日ルームメイトや周りの友人と英語で会話をしたことで、英語での聞き取りはかなり成長しました。勿論中国語も、かなり成長しました。

留学当初は、学食のおばちゃんの言っていることが全く聞き取れず、学食を食べるのにも一苦労という時期もありました。ですが、留学生活終盤の時は、学食のおばちゃんが言っていることは勿論のこと、中国人との授業でのグループ発表や、中国語のレポートを書くことにも嫌悪感を抱かなくなるまで成長しました。語学を身に付けたいなら、とにかくノンストップで話してください。聞いてください。これが、語学力を付ける一番の近道だと思います。

ここまで、語学力を伸ばしたいならひたすら外国人と関わることが大切です。と述べてきましたが、日本人と適度に関わることも非常に大切だと考えます。実際に、何かあった時や、就職活動についての質問やアドバイス、どうしようもなく寂しくなった時などは、やはり日本人に助けを求めていました。また、北京大学に来ている日本人学生は、優秀な学生が非常に多かったので、日々いい刺激を受けながら、同じ日本人として切磋琢磨することができました。さらに、北京にはたくさんの日本から派遣できている、日系企業の社会人の方々がたくさんいます。日本では会うこともできない方々と簡単にお会いすることができ、様々なことに対して親身になって話を聞いてくれます。社会人の方々には、留学中大変お世話になりました。私の留学期間が、就職活動の時期と少し重なってしまい、日本に途中で帰国してインターンやOB訪問ができないで困っていた際に、社会人の方々が「北京のオフィスでよければいつでも遊びに来ていいよ」と声をかけてくれたおかげで、OB訪問も無事にすることができました。このように、留学中は日本人との関係を完全にシャットアウトするのではなく、適度に関係を持つことが非常に大切であると思います。

次に、私はこの1年間、メリハリをしっかりつけて過ごしていたかなと思います。私は、留学前にプライベートの時間をどのように過ごすか計画をしっかりと立てて出発しました。計画としては、留学の前半戦は、北京でたくさんの人と出会い、日本文化を伝えるという計画を立てていました。そのために、私は、北京大学内のサークルに3つほど所属し、更に学外でも日中交流サークルを立ち上げました。これらの活動で、たくさんの人と出会えたのは勿論のこと、折り紙や、日本の観光地、食文化、踊りや化粧までたくさんの日本文化を伝えることができました。私の話を興味津々に聞いてくれる中国人学生に、少しでも楽しくなるような話をしようと、たくさんの工夫や努力も重ねました。毎回イベントが終わると、一生懸命日本語で話しかけてくれる中国人学生に、何度も日本の魅力を逆に教わりました。

そして、留学の後半戦はたくさん旅行をしました。冬休み中はフィリピンのマニラで1か月の英語留学をし、中国に戻ってからは、福建省、河北省、上海、内モンゴル、山東省など、全部で10地域めぐることができました。旅行をしてゆく中で、たくさんのことを発見しました。北京から離れ、中国の西部に行くにつれ、まだまだ発展途上の地域がたくさんあり、貧富の差、食生活の差、宗教の違いなど、北京にいたからこそ見えなかった、たくさんの中国の社会問題を目の当たりにしました。一見、東京のように栄えている北京でさえ、南の方に行けばいつも見るキラキラした北京とは景色が違います。ゴミが街に乱雑に捨てられ、古い家がたくさん残っています。このように、旅をしたからこそ、いろいろな色を持っている中国を、知ることができたと思います。また、フィリピンや中国旅行の経験から、更に日本を客観視することができました。

最後に、留学を通じて、日本の利便性、環境の良さ、そして安全性など、日本の魅力を更に知ることができました。また同時に、日本の学生の意欲の低さや、外国人学生が思う日本人の欠点など、日本の長所も短所も知ることができ、非常に貴重な経験をすることができたと思います。また、自分自身の内面も鍛えることができたと思います。留学前は、冒頭でも申し上げたように、不安がたくさんありました。ですが、実際現地に行くと、自分は今何をしなければいけないのかが明確に見えてきます。目の前にあることをひたすら必死にこなしてゆけば、どんな悩みも不安も、知らぬ間に解決することができていました。留学は本当に人を大きくさせるのだなと感じた一年間でした。


そして、本部派遣留学に行くことを応援してくれ、留学が終了するまで助けてくれた家族、国際交流室の職員の皆さんと、国際関係学部の国際教育センターの職員の皆さんとゼミの先生、友人、留学中に出会った全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。これからは、留学で培った様々な能力を活かし、更なるグローバル社会の中で活躍してゆきたいと思います。
内モンゴルの草原にて

2015年6月6日

1年間の留学生活も残すことあと一か月となってしまいました。留学前は1年間って長いな、と思っていましたが、いざ留学が始まってみると本当にあっという間でした。今思い返すと、本当に充実した、とっても中身の濃い留学だったと思います。ですが、まだ思い出に浸るのは早い!最後の一か月も非常に濃いものにしたいと思います!まだまだ私の留学は終わりません!ということで、今月も北京から留学報告をしたいと思います。

日本では5月の初めにゴールデンウイークがありますが、お隣中国でも、5月の第1週目にゴールデンウイークがあります。(中国語では黄金週)毎年5月1日から約1週間程度休みになるのですが、今年はカレンダーの並びが悪く、3日間のみの休暇でした。この3日間で私は念願であった、内モンゴルに出かけてきました。
内モンゴルは北京市内から北に車で約6時間走ったところにあります。内モンゴルと聞くと、草原や馬などの大自然に囲まれた、自然以外は何もない場所なのかなと想像しますが、首都であるフフホトの市街地は北京と同じように栄えています。市街地にはDiorやHermèsなどが入っているデパートや、北京でよく目にする飲食店などがたくさん立ち並んでいます。ですが、北京という都会からわざわざDiorを見に来たわけではありません。もちろん、大自然を味わいに出かけたわけですが、市街地から車で更に1時間ほど行くと草原に到着するのですが、本当に素晴らしいです!!

ここは本当に中国なのかと錯覚を起こすくらい素敵な場所です。広い草原には、きれいな空と動物たちと、モンゴルゲルしかないのですが、日々の煩悩や、雑念を一瞬で消してくれるような場所です。1日目は草原で乗馬をし、モンゴル相撲などの伝統芸能を楽しみ、夜は、馬乳酒やモンゴルティーを飲みながら、羊の丸焼きを食べ、無限に広がる星空を堪能しました。もちろん宿は、モンゴルゲルです。
観光客用ゲル(シャワー、トイレ、テレビ完備です)
モンゴルティーとモンゴル菓子。主に乳製品です。
草原での一枚
ラクダにも乗りました!
2 日目は砂漠に行き、ラクダに乗り、バギーに載せてもらうなど、様々な砂漠遊びをしまし た。砂漠も草原に負けないくらい魅力的な場所です。
子羊の丸焼き
2泊3日というあっという間の旅でしたが、本当に言葉では言い表せないくらい素敵な場所でした。皆さんも、もしこれから先、中国に旅行する機会がありましたら、ぜひぜひ内モンゴルに足を運んでみてください。この1年間で中国の色々な場所に足を運びましたが、内モンゴルが私の中では、№1の場所でした。
さて、旅行の話はこれくらいにしておいて、次は、学業面の話をしたいと思います。5月に入り、徐々に中間試験や期末試験のレポート、テスト勉強やプレゼン発表に追われています。留学に来たころよりもレポートやプレゼンに対する圧力は少なくなりましたが、それでも、レポート提出前や発表前は頭が痛いです。ですが、大勢の人の前で話すということに関しては全く恐怖感がなくなりました。むしろ、ここで自分の意見を言わないと、誤解をされたまま終わってしまうと思えるようになりました。また、他の学生が発表した内容についても、わからなかった箇所や、自分はそう思わないと思うことについては、必ず意見を言うようになりました。さらに、留学に来てから、日本についての質問をたくさんされました。私の専攻が国際関係ということもあり、政治問題、歴史問題、経済問題は勿論ですが、日本のサブカルチャーについてもかなり質問をされます。留学に来たことで、今まで私は日本のことを全然知らなかったのだなと感じると同時に、日本の魅力や外から日本を改めてみると、本当に素敵な国なのだなと再確認させられます。

世界のグローバル化が進む中で、他国に憧れ、外国に行ってみたい、留学してみたいという学生が増加しています。私も留学前はそうでしたが、いざ外に出てみると、日本の素敵な部分をたくさん発見することができます。反対に、日本人に足りない部分を見つけることもできます。「人のことを言う前に自分のことをみろ」とはこういうことなのかもしれません。これから、留学に出かける皆さんに伝えたいことは、留学をした人にしかわからない、世界観、価値観をたくさんつけてください。母国と他国を両方見た私たちにしかできないことを、将来は私たちの手で創造してゆくべきなのではないでしょうか。
最後は少し硬くなってしまいましたが、最後の1か月も最高に充実させたものにして、北京大学での交換留学に素敵な終止符を打ちたいと思います。では、次回は最終報告で会いましょう!!
牛に見せかけた馬です。お気に入りの一枚です。

2015年5月5日

さて、さっそく皆さんに質問があります。北京は今何度くらいあると思いますか。正解は平均30度超えです。北京と聞くと寒いイメージが強いと思うので、これを見て驚かれた方もいるのではないでしょうか。4月の北京は気温の変化が非常に激しかったです。北京北海公園・天気の良い日にここで散歩するのは最高です!
北京大内の広場・この日は天気も良く、花がたくさん咲いていたので、友人とピクニックをしてきました。
4月の1・2週目は最高気温が20度ほどで非常に過ごしやすかったのですが、3・4週目に入った途端いきなり気温がぐんと上がり、毎日最高で25度~35度まで気温が上がります。本当に突然気温が上がったので、体調を壊す人が周りで結構いました。私も急に気温が34度まで上がった日はさすがにバテてしまい、昼過ぎからはなるべく室内にいるよう最近は心がけています。急激な気温の変化に留学生寮は大騒ぎ。どの部屋でも冷房をつけ始め、タンクトップや、半袖短パンを穿いた留学生を最近では多く見ます。私の部屋でも冷房を解禁し、最近はルームメイトと半袖短パンで過ごしています。

さて、4月は中間レポートの提出があったり、フィールドワークに出かけたりと勉強面では少し忙しかったのですが、中国での大学生学生活に慣れてきたのかレポートを書くのも、フィールドワークに出かけて、そのあとの報告レポートを書くのも先学期ほど苦ではありませんでした。先学期はレポートが出ただけで苦になり、書いても書き終わらない、書けないことにストレスを感じていましたが、今学期はあまりストレスを感じることなく、提出期日よりも数日余裕をもって書き上げることができました。留学期間が長いと自分が成長しているのか、わからなくなることが多いですが、こうして先学期と比べられるものがあると成長が大いにわかりますね。また、学校内で留学生主催の美食イベントがあったので、浴衣を着て私も参加してきました。当日は韓国、インドネシア、メキシコ、アルゼンチン、日本などのたくさんの国の留学生が参加し、各国の美食を披露しました。日本チームはたこ焼きとお好み焼きを披露しました。
国際美食イベント
フィールドワークで行った北京の胡同(南锣鼓巷という観光地内にあります)
プライベートでは一人旅をしました。山西省の平遥古城と中国のドラマで有名になった乔家大院に一泊二日で行ってきました。山西省まで、行きは北京から寝台列車に乗り、約9時間で平遥に向かい、帰りは動車(急行列車)で太原から3時間半で北京に戻ってきました。
寝台列車(一つのボックスに3段ベッドが2つ。6人寝られます。)

平遥古城は中国古代の平遥の町並みが完全に残されている文化街です。城壁内は非常に広く、全部回るのに半日以上かかりました。中には当時平遥で使用されていた、寺院や役場、商人の家などが残されていて、他にもホテルや飲食店などたくさんのお店であふれていました。また、平遥古城内の観光名所の中で特に多いなと思ったのが、運送業をかつて行っていた商人の家でした。山西省はかつて、南からの食料や財宝を北京の朝廷まで運ぶ際にちょうど良い地点とされ運送業がはやったそうです。その為、お金を持った商人がたくさん集り、非常に栄えたとされています。しかし、新中国の登場による国営の銀行や郵便教区の登場、文化大革命などの時代の流れにより、これらの商人たちはだんだんと持ち家を手放し、消えていったとされています。現在では、文化を守るためにかつて山西省が栄えていた時期をたくさんの人に知ってもらおうと、平遥古城のような文化街ができたのです。

この日は一人旅ということもあり、ホテル代は節約したかったので、女子20人で一緒に泊まる一泊20元(約400円)のユースホステルに泊まりました。20元だったので、お風呂やトイレには全く期待をしていなかったのですが、予想以上にしっかりしていて、快適に過ごすことができました。二日目はドラマで有名になった乔家大院に行ってきました。ここは、かつて小さな豆腐屋の商売から始まり、運送業で大成功をした家です。この家は非常に広くドラマの撮影地にもなった観光地です。中は本当に広く、迷子になりそうでしたが、家にある骨董品や、家具など、非常に細かく作られていて、それら一つ一つにストーリーがあり、なかなか見飽きませんでした。山西省は北京からそんなに遠くなく、行きやすいと思うので、中国建築や歴史が好きな方は是非一度運んでみてはいかがでしょうか。外から見た平遥古城と平遥古城内。初日はあいにくの雨でしたが、たくさんのお店が並んでいました。

山西省での観光話はこの辺にしておいて、北京大学の警備の話をしていなかったのを思い出したので少し話したいと思います。現在、私の住んでいる留学生寮(中関新園)は学校を出てすぐのところにあるのですが、学校に入るときには必ず学生証を提示しないと入れません。学生証を忘れてしまうと訪問客の窓口に行って、登録をしなければ入ることができません。北京大学の周りは清華大学や北京語言大学など、中国での名門校が並んでいますが、学生証を提示しないと入れないのは北京大学だけだそうです。ここまで警備を厳重にするのは、数年前に中国のチベットやホンコン新疆ウイグル自治区で発生した民族暴動が原因だそうです。暴動以来北京大ではテロリストが校内に入らないようにするために、学生証(カード)の提示が必須となったそうです。また、学生カードは中にお金を入れることができるようになっています。学食を食べる際は学生カードで支払いをします。現金は受け付けません。なので、北京大内で学生証は毎日忘れてはいけない必須持ち物の一つなのです。それから、ルームカードも必須持ち物ですよ!ルームカードを忘れると、部屋に入ることすら、留学生寮のロビーに入ることすらできません(笑)忘れてしまったとしても、フロントに行って一時的にルームカードを借りることができるので、部屋に入ることはできますが、面倒くさいので忘れないように気を付けています。以上、北京大学の豆知識でした。

今月は5月。日本ではゴールデンウイークがありますね。中国でもプチゴールデンウイーク(中国語では黄金週)があるので、内モンゴルに行こうと思っています。留学生活も残り2か月となりましたが、健康には気を付け、さらに成長できるよう、がんばりたいと思います。
最後に、山西省グルメを載せて終わりたいと思います。
トウモロコシの粉で作った薄いおせんべいのようなものです。中には、ゴマと黒糖をすりつぶしたものが入っています。焼きたてはアツアツでおいしかったです。
栲栳栳(kao laolao)
小麦粉で作ったうどんみたいなものを、トマトのソースに浸して食べる山西省名物です。

2015年4月5日

時間は早いもので、北京での新学期が始まってからもう一か月がたちます。日本でも新学期が始まり、今年もたくさんの新入生が期待を胸に大学生になったのではないでしょうか。私もこの4月で最高学年の4年生になったので、最高学年らしく、自分らしく頑張りたいと思います。
さて、最近日本にいる友人から桜の写真やお花見の話をよく聞きますが、私も先日、北京の玉渊潭公園でお花見をしてきました。玉渊潭公園は北京一のお花見名所で、北京で桜が見たいと言うと、誰もがここをお勧めしてくれます。日本の桜ほどきれいではないですが、ちゃんと桜でした。この公園は桜以外にも柳の木がたくさんあり、コスモスやチューリップなどたくさんの自然を見ることができます。公園内には大きな湖もあり、ボートに乗ることもできます。
3月は休日を利用して南京にも行ってきました。南京までは北京から高鉄を利用して約4時間、料金は片道400元ほどです。ここで皆さんにひとつ質問ですが、南京にはどんなイメージをお持ちですか。このレポートを読んでくれている皆さんはきっと中国に興味を持っている人がほとんどでしょうから、南京を知らないということはないでしょう。私は以前から南京には、あまりいい印象がありませんでした。南京といえば、高校時代歴史の授業で学んだ「南京大虐殺」が一番に浮かんできてしまい、日本人はあまり行かないほうがいい街という考えがありました。しかし、せっかく留学をしているのだし、国際関係学部なのだから、一度は南京大虐殺記念館に足を運び、歴史を学習しなければならないと思い、南京に行きました。正直、南京にはあまり観光地はないのではないかなと思っていましたが、計画を立ててゆくうちに南京にはたくさんの歴史名所や、現代化した素敵な観光地があることを知りました。

今回の旅行で印象に残ったことを少し紹介したいと思います。私は、綿密な計画を立てたつもりで旅行に出かけたのですが、南京に着くと早速予約していたホテルから電話があり、外国人は宿泊できないと言われ、急遽宿泊先を変えないといけなくなりました。非常にあせったのですが、もともと予約していたホテル側が、外国人でも泊まれるホテルをすぐに紹介してくれたので、宿無しにならずに済みました。予約していたホテルに泊まれないという経験が今までなかったので、この件から私は外国でホテルを予約するときには、自分が外国人であることを予約する時点で言わないといけないと思いました。

突然のハプニングがありましたが、あとは順調に観光することができました。私は今回南京で、夫子庙、南京大屠杀纪念馆、玄武湖、总统府、中山陵、明孝陵、梅花山それから1912という外国風ストリートに行ってきました。どこも素敵でしたが特に楽しかったのは夫子庙でした。夫子庙は、観光地化されたお寺です。中はとても広く、たくさんのお店が立ち並んでいます。アンティーク雑貨屋、服屋、お土産屋、レストラン、マクドナルドなど本当にたくさんのお店が入っているのですが、私が特にお勧めするのは、夫子庙に入ってすぐのところにある小吃街です。ここでは、中国全土の特色おやつを楽しむことができます。
また、ここは夜のライトアップがとてもきれいなので、夜に来ることをお勧めします。

南京で次にお勧めしたいのが、南京大虐殺記念館です。この博物館は内装から内容まで非常によくできていました。ここもすべて回るのに3時間程度はかかりますが、それくらい価値のあるものだと思います。博物館に行くまで知らなかったのですが、南京大虐殺記念館は日本人も建設に関わっているそうです。
この記念館に一度入ると、中国に対して非常に申し訳ない気持ちになります。また、過去の日中関係について深く知ることができます。このような過去を踏まえて現在の日中関係をどのように改善してゆくべきなのか考えさせられます。

今回の旅行は今までの中国旅行の中で一番心に残るものだったかもしれません。南京には素敵な観光地がたくさんあり、人もやさしく、とても以前日本にめちゃくちゃにされた街とは思えませんでした。中国の好きなところは、どの街に行っても街の雰囲気、人の態度が全然違うので、どこに旅行に行っても飽きません。学校で勉強することも大切ですが、実際にどこかに足を運んでその場所の雰囲気を肌で感じ、いろんな人と話すことも非常にいい勉強になります。留学期間も残り少なくなってきましたが、時間のある時を見つけてまた旅行に行きたいと思います。
今月も健康には気を付けながら過ごしたいと思います。では、今月はこの辺で。

2015年3月5日

本当にきれいでした!泳いでいると少しですが魚が見えます(フィリピン・ミンドロ島ホワイトビーチ)

長い春休みも終わり、北京大学では3月2日から新学期が始まりました。最近北京では気温の寒暖差が非常に激しいです。暖かい日と非常に冷える日が交互にやってくるので、油断をしているとすぐに風邪をひいてしまいそうです。先日タクシーに乗った際に、運転手さんから「北京は春に雪がよく降るんだよ。春先がもしかしたら一番寒いかもしれない。」と教えてくれました。確かに運転手さんの言う通り先学期一度も北京で雪を見なかったのですが、3月に入って初めて雪を見ました。しかし同時に、春はもう近づいているとも感じています。フィリピンに行く前まではカチカチに凍ってスケート場となっていた未名湖が、先日見に行ったら氷がすべて溶けていました。今月も体調には十分に気を付けながら、春の訪れを待ちたいと思います。ところで未名湖はなぜ未名湖という名前がついているかご存知ですか。名前のない湖だから「未名湖」なのだそうです。特に名前は付けられていなかったのでしょうね。

さて、今月は私の冬休み後半について少しお話ししたいと思います。冬休み前半はフィリピンで過ごした私ですが、2月中旬にフィリピンの語学学校を卒業し、中国のお正月(春節)直前に中国に帰ってきました。

誰もいない学校付近

春節直前は北京に人はほとんどおらず、街はがらんとしていました。お店もほとんど閉まっていました。開店しているのはマクドナルド、ケンタッキーや大型スーパーなど全国チェーンのお店だけでした。これから北京や中国に留学に来る皆さんに一つアドバイスがあるのですが、春節はできれば中国人の友人にお願いして中国人家庭で過ごすことをお勧めします。理由は2つほどあるのですが、1つはせっかく留学に来ているので春節を体験してもらいたいのと、もう一つは先ほども述べましたように、お店がほとんどあいていないので非常に不便です。

私もフィリピンから一度北京に戻り、春節を過ごすために福建省に行ってきました。本当は高鉄(中国の新幹線)で行こうと思っていたのですが、チケットが購入できず(春節前は交通機関のチケットが発売と同時に売り切れます)飛行機で福建省に行きました。福建省はウーロン茶やアモイで有名な都市ですが、アヘン戦争で有名な林則徐の故郷でもあります。彼の博物館も三坊七巷という観光地の中にあり、たくさんの人が訪れていました。
三坊七巷という観光地。高層ビルが立ち並ぶ都市の一角に古い町並みが観光地として残されています。
三坊七巷の中にある中国らしいスターバックス。英語と中国語表記の看板がいつものスターバックスとは一味違った雰囲気を出してくれています。
また、食事ですが北京とは大きく違います。中国の東北部は全体的に味付けが濃く、辛いのですが、南はあっさり、甘い味付けが多かったです。それから、北京では小麦粉系を使ったものを主食にする人が多いのですが、福建省ではもっぱらお米を主食にしていました。
福建省名物「魚丸」魚の練り物の中に肉を詰めた魚団子
ホールケーキみたいですが中国のおもちです。四角に切って油で揚げて食べます。写真に載っているのは黒糖を加えたおもち。この他にも大根餅、白砂糖もちなど様々な種類があります。
今年の春節は2月19日から3月5日までだったのですが、中国人は18日の大みそかを特に重視します。18日は除夕(大みそか)と言って家族全員が集まって、春晩というテレビ番組(日本でいう紅白歌合戦)を見ながらご飯を食べる習慣があります。このことを中国語で团圆饭と言います。なので、大みそかの日は何が何でも家に帰るというのが中国の習慣です。大みそかの日には色々な料理が食卓に並びます。海鮮、おもち、しゃぶしゃぶなど、まだあるの!?と思うくらい料理が出てきます。中国の大みそかと言えば家族で餃子をまくのが昔からの習慣と思われていますが、それも地域によって違います。北の地域では餃子を巻きますが、南では長寿面と言って、日本のそうめんみたいなものを必ず食べます。日本でいう年越しそばみたいなものですね。でも少し変わっているのが、麺の中に卵が2入っていて、この卵は必ず食べないといけないそうです。2つ食べることで1年間、健康何も危険なことにあうことなく過ごせるそうです。

团圆饭を食べていると外からすごい音が聞こえてきたのでこの音は何?と聞くと、花火だよ。と言われ、夜11時くらいになると色々なところから花火が上がるよと教えてもらいました。本当に夜11時くらいになると花火の音が鳴りやまず、どこを見ても花火が上がっていました。しかし、日付が変わると同時に花火がもっと上がり、どこの家庭でも爆竹をやりだしました。私も爆竹をやってみないかと聞かれたのですが、あまりの爆音と至近距離すぎる花火に驚きすぎ、耳をふさぎながら見ることしかできませんでした。夜中の1時くらいまで花火と爆竹の音は鳴りやまず、本当ににぎやかでした。
超至近距離で上がるので少し怖かったです。

山桜

春節初日はどこの家庭もゆっくり朝寝坊をしてから、新年のあいさつをしに親戚回りに出かけたり、近くの観光地に出かけます。私も梅の花と桜を見ようと思い森林公園に行ってきました。中に入ると予想以上の人が花の鑑賞を楽しんでいました。ここでは、一足早く山桜が咲いていました。今年は日本の桜を見ることはできないですが中国でも桜を見ることができてなんだか安心しました。

森林公園から戻ると中国の春節ならではの恒例行事麻雀が始まりました。麻雀が始まると大人たちは夜通しで麻雀をします。私も挑戦したのですが、初めて麻雀を打ったので非常に難しく感じ、すぐに負けてしまいました。ところで、中国麻雀には色々な種類があるのをご存知ですか。中国では各地域によって麻雀のルールが異なります。ですから、今回私が学んだ福建麻雀を北京でやろうと思っても、ルールが違うのです。

そんなこんなで春節は毎日楽しい時間を過ごし、2月の末にまた北京に戻ってきました。戻ってくるときは高鉄のチケットが購入できたので、高鉄に乗ったのですが、車内が人であふれかえっていました。席が取れなかった乗客は約10時間立ったままで北京まで戻っていました。中国の春節は日本と違い本当ににぎやかで楽しいなと思いました。それから、日本より家族の絆の強さを感じました。こうやって10時間立ってでも家に帰りたいのは中国人が家族のことをいかに大切にしているかが、行動からうかがえます。春節は楽しいだけではなく家族の温かさを再度感じることもできた行事でした。
留学生活も後半となりましたが、健康には気を付け、先学期以上に実のあるものにしたいです。

2015年2月5日

冬の未明湖

秋の未名湖

1月中旬に無事期末試験が終わり、2月末までの長い冬休み期間に入りました。北京では1月に入り気温がまたがくんと下がり、朝方起床すると、地面が霜で覆われています。中国人学生によると1月から2月の春節にかけてが1年で一番冷えるそうです。北京大学内にある未名湖も完全に凍結し、スケートリンクと化しています。
1月上旬は写真にある未明湖で友人とスケートを楽しんだり、在北京日本大使館で行われた日中合同成人式にスタッフとして参加したりと、期末テストの勉強をしつつプライベートも充実させることができました。

上の写真から見て分かるように冬の北京は非常に寒いですが、私は現在寒さから逃げるようにフィリピンのマニラにいます。1月18日から約1か月間マニラの語学学校で英語を勉強しています。こちらの気温は毎日平均20度以上あり、非常に過ごしやすいです。語学学校では月曜から金曜まで毎日あり、マンツーマンレッスンとグループレッスン合わせて1日9時間英語の授業を受けています。加えて毎日課題が大量に出されるので寮に帰ってからも英語を勉強しています。おかげで現在フィリピンに到着してから3週間が経ちますが、リスニングとスピーキングはだいぶ成長しました。フィリピンでも北京と同じく学校の寮に住んでいますが、北京と違い学生の数も少なく毎日同じ時間帯に同じ場所でご飯を食べるのでたくさんの人とすぐに打ち解けることができました。平日は課題や予習復習でなかなか外出することはできませんが、週末になると皆で学校付近のスーパー、マニラ市内にある世界遺産、現代建築と中世ヨーロッパ建築を融合させたショッピングモールなどに行きました。
マニラ大聖堂・世界遺産。先日ローマ法王がマニラに来た際もここを訪れたそうです。

今週末はミンドロ島というマニラ市内から船とバスで行ける島に行こうと思っています。マニラ市内は危険な街だと言われていますが、昼間に数人でしっかりと用心して行動すれば全く問題ないです。町並みや建造物など北京とは全く違うので一つ一つがとても新鮮に思えます。北京の由緒ある古い町並みも素敵ですが、こちらのヨーロッパとアジアが混ざった町並みも日本では見ることのない町並みでとっても素敵です。また、食事ですがフィリピンでは鶏とご飯を食べることが多いです。こちらに来て一番驚いた食事が、ある時マクドナルドに入ったらたくさんの人がチキンバーガーではなくチキンライスを食べていたので非常に驚きました。
写真はフィリピンでマクドナルドと同じくらい有名なジョリビーというファーストフードレストランで一番オーソドックスなチキンライスを食べた時のものです。RICEと書かれている包みは一見ハンバーガーのよう見えますが開けるとご飯が入っています。

それから、北京にもたくさんありますが、フィリピンにもストリートフードがたくさんあります。果物であったり、フィリピン風おでんであったり色々なストリートフードが売られています。その中でも北京とは違うなと思ったのはココナッツ、マンゴー、バナナなどの南国フルーツがたくさん安価で売られていることです。
とても安い値段でフルーツシェーキやココナッツジュースが飲めるので学校帰りについつい購入してしまいます。
マンゴーシェーキ(約 60 円弱)
地元民から愛されるエンジェルバーガー。Buy one take oneなのでとてもお得です。(約60円)

サンチャゴ要塞

それから、こちらに来て英語の重要性はもちろん大いに感じていますが、同時に中国語の重要性も非常に感じました。フィリピンの語学学校に入るまではここでは誰も中国語を話せる人はいないだろうと思っていましたが、中国語を過去に勉強していた人や中国で以前働いていた人などがたくさんいて、お互い英語でうまく伝わらないときは中国語を使ってコミュニケーションを図るなどと中国語話者が確実に世界中で増えていることを実感しました。
残り1週間で再び北京に戻りますが、戻るまではひたすら英語漬けで頑張りたいと思います。北京に戻るとすぐに中国の正月に入るので日本とは違った正月を満喫したいと思います。

2015年1月6日

新年あけましておめでとうございます。日本の皆さんは冬休みに入り、家族や友人と新年を迎えているころでしょうか。日本は町全体が新年モードだと思いますが、北京では日本と違い旧正月(今年は2月19日)を祝うので町はあまり新年モードには包まれていません。ですが、12月31日には色々なところでカウントダウンパーティーが開かれました。

私も北京大学主催のカウントダウンパーティーに参加してきました。このカウントダウンパーティーは北京大学恒例のパーティーで、毎年北京大学の学生に限らず中国各地からダンスや歌などが上手な学生が集められます。そのため当日のチケットを手に入れることが非常に難しく、チケットをもらうには1時間半から2時間並ぶと聞きました。幸い私は出演者側だったので出演者枠でチケットを手に入れることができました!私は日本人留学生たちと日本のアニメ文化を披露しました。留学生がこの舞台で何かを披露するのは前代未聞だそうで、オファーが来たときは非常に驚きました。

こんなにたくさんの観客の前で果たしてしっかりと演技をすることができるのだろうか、観客を楽しませることができるのだろうか、他の出演者たちは本当にプロばかりだったのでプロに負けないくらいの演技をできるか最後まで心配でしたが、実際本番になると色々なところから笑いや拍手が聞こえ、演技中「よかった。楽しんでもらえている。」という安心感でいっぱいになりました。演技が終了すると当日一番の拍手をもらっているような気になり、達成感でいっぱいになりました。
当日の会場の様子。3階席までびっしり観客で埋まっていました。
北京大学カウントダウンパーティー

外国人の友人とホームパーティーをした際に卵焼きを振舞いました

勉強面では、昨年の11月に毎日必死になって書いた中間レポートが採点されて手元に戻ってきました。教授やTAからの励ましの言葉や、いい点数がついて返却され本当に嬉しかったです。必死になってやればなんでもできるのだなという自信がつきました。

留学に来て4か月目、長いようであっという間に日々が過ぎています。日本では経験できないようなことをこの4か月でたくさん経験しています。日本では参加できないようなイベントに参加してみたり、会えないような素敵な人にたくさん会えたり、自分にはきっとできないだろうと思っていたことが積極的に行動することと、努力すること、また一番大切な「やりたい!」という気持ちで意外とできてしまったりするので、とても自信が付きます。留学中はすべてが魅力的だと思います。日本では絶対にしないだろうなというものにも手を付けてみたり、小さいことでもやってみることで、振り返った時に大きな思い出になっています。なので、こちらに来てからは日本にいる時以上に時間を大切にし、積極的になりました。

2014年12月もたくさんの新しい出会いと新しい経験をすることができ、とても充実していました。一年の終わりをとても充実した環境で締めくくることができとても幸せです。2015年、北京大学ではテスト週間から始まりましたが、2014年以上に気を引き締めていきたいと思います。

ルームメイトと電車に乗って天津に行った際の写真。北京から1時間半程で行くことができます。中国の新幹線(高鉄)に乗って行くこともできます。高鉄だと北京から30分で天津に到着します。ですが、時間が早い分、切符の値段も高いので私たちは電車にしました。電車だと片道約400円で行くことができます。(高鉄だと片道約1000円)天津では有名な観光地は一通り巡ることができました。天津は観光地ごとがあまり離れていないので1日あれば十分楽しむことができます。帰りは天津甘栗が有名なお店を地元の人に教えてもらい、たくさん購入してその日の夜には北京に戻ることができました!
天津之眼(天津で有名な観覧車で)

2014年12月6日

冬の万里の長城。この日は特に寒く風も強かったです。寒すぎて写真を撮るのも一苦労でした。

北京に来て3か月が経ちます。最近急激に気温が下がり、北京大学内にある未明湖が凍り始めました。現在昼間は1度、夜はマイナス8度くらいです。

11月は勉強もプライベートも非常に忙しかったです。まず勉強面では中間試験の時期に入り、毎日のようにレポートを書き、テスト勉強をしていました。こちらの中間テストは日本より少し長いような気がします。だいたい11月初めから12月の初めまでの約一か月が中間テストシーズンになっています。この期間はどこに行ってもパソコンでタイピングしている音しかしません。北京大学の正規生はこの時期が中間テストですが、留学生用の中国語語学クラスでは毎月月末に「月考」というテストがあります。私のルームメイトは現在語学クラスに在籍していますが、毎月月末になると範囲が広くて大変!大変!と言いながらテスト勉強をしています。
最近は授業中に自発的に発言する回数も増え、中国人はもちろん、他の国からきている留学生とも色々な問題について討論することができるようになりました。よく討論する内容としては、日中韓関係、(日本の政治、中国の政治、韓国の政治、尖閣諸島問題)、中東問題などが多いです。先日、中国人、韓国人、日本人で授業中に日中関係について討論しました。その際に色々な角度から領土問題や歴史問題などに触れ、3国のこれからの発展について話し合いました。決して個人を中傷することはなく、たくさんの前向きないい意見を聞くことができました。

プライベートでは、北京でできた中国人の友人と日中交流会を計画し、開催しました。当日は北京にいる中国人の学生、日本人の学生、また日中双方の社会人の方々、約30人の方に参加してもらいました。初めて自分で一から企画をし、開催をしましたが、失敗も含め、たくさんのことを得ることができました。これからはこのような会を毎月開催していきたいと思っています。また、北京大学に来ている留学生と新しく留学生団体も作りました。この団体は北京大学にいる留学生がもっと快適にもっと気軽に中国人学生との交流が図れることを目的として立ち上げました。現在スタッフにはカナダ、アメリカ、マレーシア、アルゼンチン、スペイン、トンガ、中国、日本から来ている留学生がいて、ミーティングはすべて英語で行っているので、英語も鍛えることができます。これからたくさんの留学生にこの団体を広めていきたいと思います。

それから、北京大学が主催する留学生中国語スピーチコンテストに出場し、私の夢についてスピーチをしました。優勝はできませんでしたが、優秀賞をもらうことができました。
たくさんの人の前で話すのは何度やっても緊張しますが、プレゼンやスピーチがあるたびに少しは成長しているのかなと感じます。

さらに、北京大学国際関係学院の学生と日本フェスティバルも開催しました。そこでは、中国人の学生たちに浴衣を着させたり、たこ焼きやのり巻きを実際に中国人学生と一緒に作るアクティビィティーなどを設けたりと、中国人学生に日本文化を体験してもらうことができました。
中国人学生は初めてのたこ焼きに興味津々でした。たこ焼きの中身は実に様々で、オーソドックスなたこ焼きから、中にキムチ、餅、コーン、ソーセージやあんこを入れて楽しみました。
今月も色々なことに挑戦し、とても時間が早かったです。気温が非常に低いので体調には十分に気を付けながら、12月も充実させたいと思います。

2014年11月5日

キャンパス内のイチョウ並木。

11月に入り、北京大学の紅葉も色づき、朝晩の寒暖差も激しくなってきたので体調管理には十分気を付けています。
勉強面では11月は中間テストの期間に入り毎日レポートとテストに追われています。レポート内容としては、世界の時事問題や国際政治を主に書いています。レポート字数が日本語にするとどれも約6000字程度あるので中国人の友達に見てもらいながら毎日必死になって書いています。授業は最初のころと比べるとだいぶ聞き取れるようになりましたが、まだまだ追いつくのに必死です。先月は授業でプレゼンなど皆の前で発表することや、自分の意見を言う機会が多かったので、語学の面も精神的な面も鍛えることができました。
また、授業中に尖閣諸島の問題や、日本の就職状況、日中関係の問題、新疆ウイグル問題や世界の時事問題について討論することが多く、各国の学生が様々な意見を言うので、色々な角度から世界の問題、日本に関係する問題を見ていて、とても興味深いです。外国の学生の方が日本のことをよく知っている時もあるので、これから日本人としてもっと日本を勉強しなくてはならないと思っています。

北京大学からバスで約45分のところにある中国人民抗日戦争記念館とその傍にある盧溝橋事件の盧溝橋。記念館には無料で入場することができます。中は広く、中国の昔からの歴史と日本軍が中国に侵略してから今までの歴史が中国語、英語と日本語の3か国語表記で説明されています。日本人にとってここに行くことは少し怖いかもしれませんが、是非一度足を運んでみることをお勧めします。なぜ中国人が反日活動を今になっても繰り広げるのか。なぜ中国のお年寄りは日本人を嫌うのか。この記念館を見学したら少し理解することができると思います。日本と中国の過去を知ることも日本人留学生として非常に大切なことだと思います。過去を知った上で今後どう中国と向き合っていけば両国のさらなる発展や良好な関係を築くことができるのか改めて考えさせられます。
勉強面以外では、ルームメイトと秋の北京を観光したり、スペイン語を教えてもらったりしています。さらに、北京大学で日中通訳を勉強している学生と友達になり、お互いの課題を教えあったりしています。また、10月末に北京大学で国際文化祭があり色々な国の伝統芸能や食べ物を体験することができました。私は日本人留学生たちとソーラン節を踊り日本の文化を伝えました。本当にいい思い出になりました。
北京では11月6日からAPECが開催される関係で国営企業や工場、学校が期間中休暇となるので、空気汚染もしばらくは気にせず過ごすことができそうです。
国際文化祭。日本人留学生はアニメ文化とソーラン節を披露しました。
秋の香山。北京で一番の紅葉名所といわれています。残念ながら私の行ったときはまだ紅葉があまり色づいておらず、期待していたほどの紅葉は見ることができませんでした。

2014年10月2日

北京大学で一番有名な門(西門)ここにはたくさんの観光客が毎日写真を撮りに来ます。

北京に来てはや一か月が経とうとしています。最初の一か月は毎日が充実していて本当にあっという間でした。私は現在北京大学の本科生とともに授業を受けています。主に国際関係学院の授業を履修しており、内容は国際政治、中国政治、世界の時事問題です。その他にも日本語学科の日中通訳、中文学科の現代文学などを履修しました。授業内容は非常に難しいわけではありませんが、専門用語や中国語が聞き取れない時が多々あり、予習復習が欠かせません。授業で課題はほとんど出されませんが、グループ発表が非常に多いです。授業がスタートして2週間ほど経ち、少しずつではありますがオール中国語の授業スタイルに体も耳も慣れてきました。

北京大学図書館。日本の新聞も置いてありました!

北京大学の授業で驚いたことはたくさんあります。その中でも特に驚いたのが、国際関係学院では一コマが50分×三コマで一回の授業なのですが、先生によっては10分休憩を一度も入れずに3時間ひたすら授業をするので非常に驚きました。また、キャンパスが広大で最初のころは毎日のように迷子になっていました。キャンパス内には10個以上の食堂、北京大グッズが置いてあるお土産屋さん、毎週のように音楽コンサートや世界中から著名人を招いて講演が行われる大講堂、北京大学博物館、映画館など日本の大学では絶対にないような施設がすべて一つのキャンパス内にあります。

北京大学で一番混む学食(農園食堂)昼時は特に混雑し、12時のチャイムとともに学生が殺到します。席がすぐになくなってしまうので時間のない学生は立って昼食をすることもしばしば。メニューは他の食堂と比べると一番充実しています。中国各地の郷土料理から中国風イタリアンまであるので、中国人学生にとっては実家の味が恋しくなったらここに来てしまう気持ちがわかります。
ある日の昼食。肉団子と野菜炒め(約150円)

弁論サークルのメンバーと。この日の弁論のテーマは中国の大学入試制度についてでした。

授業外での生活は、ランゲージパートナーを見つけて中国語の練習をしたり、弁論サークルに入り、中国人の学生と弁論大会に出場してみたり、ダンス部にも入って中国人の学生とたくさん交流するよう心がけています。
また、10月末に北京大学で国際文化祭があるのですがその際に、日本人留学生とともにソーラン節と盆踊りを披露し日本文化を伝える予定です。それから北京の他大学で日本語を学習している日本語学科の学生と交流するイベントにも定期的に参加し文化の相互理解を高めようと思います。

また、私のルームメイトはスペイン人の留学生なので一緒にいるときは基本的に英語で会話をし、英語の語学力向上にも力を入れています。10月の1日~7日は中国の建国記念日(国慶節)で学校が休みなのでルームメイトと北京観光に行く予定です。

北京に来て、気候や言葉の問題、生活スタイルなど環境の違いに何度かカルチャーショックを受け、上手くいかないことも多々ありましたが、何か問題が発生するたびに誰かに助けられ、改めて人のやさしさや思いやりの大切さを痛感しました。また、今まで日本では当たり前だと思っていたことが海外では当たり前ではないことがたくさんあり、日本の素晴らしさを感じました。

それから、北京大学には本当に各国から留学生が来ていて、いろいろな考えや知識を持っている人たちが山のようにいます。私と同じように本科で授業を受けている留学生もたくさんいるのですが、彼らのすごいところは中国語が完全に聞き取れていなくても間違っていても、授業後は必ず教授のところに行き自分の意見を発表するところです。私はまだ彼らと教授の意見を聞くことしかできていないので、10月は私も彼らと一緒になって自分の意見を言えるようになるのが目標です。
寮の写真。部屋は想像以上に広く、テレビやケトルなどもあります。
留学生寮内の売店。日本の日用雑貨や食料品、飲料など日本人留学生にはうれしいものが豊富にあります。