山東大学 英恵さん(文理学部)
2019年7月
7月に入りました。現地から書くレポートはこれで最後になります。本当に長いようで短い留学生活でした。今期のクラスももう解散し、毎日のようにスーツケースや荷物を運んでいる人たちを目にします。私のクラスでは来学期も残る人もいますが大体の留学生は本帰国です。前期の終わりは寂しく見送る立場でしたが、今度は私が離れる番かと思うとまた違った寂しさがこみ上げてきます。
学習面の関しては期末試験が六月の末にありました。スピーキング、ライティング&リーディング、そして文法の三科目でしたが、どれもとても難しかった上に緊張しました。スピーキングは集団討論のような形での試験でした。クラスメートと決まったお題で討論をするのですが、積極的に話すことが何よりも大事とされます。自分の意見を持つこと、そしてそれをきちんと表現して話して伝えること、これは一年近く留学してもまだ難しいことだなと痛感しました。けれど来たばかりの頃より、はっきり意見を伝えられるようにはなったので、帰国した後も頑張りたいと思います。
しかし、今回のテストで一番成長を感じたのはライティングです。留学する前は実は一番苦手でした。けれど今では中国語で文章を綴る楽しさも感じることが出来るようになりました。最初は日本語の表現を無理に中国語に変換しようという文の作り方をしていましたが、今は勉強した中国語から文を作り出すことが大分できるようになったと思います。自分の持つ中国語の語学力で、書きたいことを形として残していけるのはとても楽しいです。自分らしい中国語が確立できたのかなと思います。先生にも私の作文でとても感動したと褒めていただけたので嬉しかったです。
生活面に関しては、六月の中旬には先月の日本語教室の方々が再びスピーチコンテストに招待してくださり、参加することが出来ました。今度は山東大学内ではなく、済南全体の大会で、会場も広く、参加人数も数百人にも上る大規模なものでした。スピーチやディベート、ダンスや歌などどれもレベルが高くて素晴らしかったです。私は友人と出し物で参加したのですが、とても緊張しました。休憩時間には皆興味を持って日本のことを聞いたり、日本語で話しかけてくれたりしてくれ、とても嬉しかったです。しかし、当日会場にいた日本人は私だけで、そもそも済南の山東大学にいる日本人は10人程度しかいません。お互い話していた時は中国語、日本語の勉強にも、文化の理解にも、とても有意義な時間を過ごすことが出来ましたが、そんな時間を私だけが過ごしているのは少し勿体ないし、申し訳なく思いました。もっと私からも交流する場を作れたら良かったのに、と少し悔やまれます。けれど今夏、日本に短期留学で大阪と東京に来るそうなので、その時は今よりももっと沢山交流したいですし、こちらでお世話になった御礼が出来たらと思います。
また下旬の方は交換留学生の卒業式や全体での修了式など、留学の終わりを感じさせる機会が沢山ありました。中でも修了式の際、サプライズで私にバディからのビデオメッセージが送られてきたことには本当に驚きました。留学が始まった日からずっと助けてくれたバディで、よく二人で勉強会をしたり遊びに行ったりしました。モニターから私を呼ぶ声と、彼女の言葉に、思わず泣きそうになりました。言葉の壁や国の違いを乗り越えて、私たちは確かな友情を築けていた、バディにもそう思ってもらえていた、と思うと嬉しくて仕方なかったです。
もっとここで学生生活を送っていたかったけれど、一年という期間は思うよりずっとあっという間で、短いものでした。それをわかっていて、大切に過ごしたつもりでしたが、まだやりたいこと、勉強したいことが沢山、この山東大学にあります。でも帰国したらその何もかもが二度と出来ないものになってしまうわけではなく、私と山東大学、そしてこの地でできた友人を繋ぎとめてくれる存在になると信じています。もっと友人たちと仲良くなれるように、もっと中国のことをより深く知れるように、帰国しても精進し続けたいと思います。
2019年6月
貴重な残りの日々も大切に過ごそうと思います。気温の方はすっかり暑くなり、毎日30℃を超えるのが普通になってきました。しかし、湿気がないのでそれほど辛くはありません。
勉強面に関しましては、五月に留学生の中国語コンテストが開催されました。知識問題や、伝言ゲーム、漢字クイズなど、ゲームを交えてクラスごとの中国語力を競う大会で、毎年開催されているそうです。当初は皆で緩やかに楽しむ会だと思っていたのですが、いざ始まると予想を超える激戦になりました。内容的には、伝言ゲームだととても複雑な文章が回ってきたり、お題のピンインで始まる語を限界まで言い続けるなど、思っていたよりもはるかに難易度が高く、本格的で面白かったです。皆でステージ上の仲間に声援を一生懸命送り、普段授業では見られない皆の一面が見られ、より絆が深まったのではないかと思います。最後はクラスごとの出し物で、私のクラスでは、歌とダンスを発表しました。結果的には2位だったのですが、とてもいい思い出になりました。
授業では作文づくりや、広告を作って発表等をしました。広告はグループごとの発表で、形式は自由であったため私は大きいポスターを作りました。私の班は環境汚染がテーマで公共広告を意識したものでした。ポスターなので、文字が入る場所は限られ、尚且つわかりやすい表現でないといけません。何回も班の仲間と相談しながら作りました。簡単な言葉、簡単な表現、しかし誰でも理解し共感のできるものを作るというのは案外難しいのだとこの時わかりました。しかし発表では皆とても気に入ってくれ、安心しました。他の班の作品も、学生が作ったとは思えないほどクオリティが高く、素晴らしかったです。
生活では、こちらのサークルを通して知り合った、日本語を勉強中の友人に招待され、日本語スピーチコンテストに行きました。当初は友達の応援に行くつもりでしたが、光栄なことに先生方からの勧めもあり審査員を務めさせていただきました。いつもは出場する側だったので、聞き手になるのはとても新鮮で、貴重な体験でした。大勢の人の前で、外国語で、自分の考えや思いを語ることは本当に難しいことなのに、皆一生懸命話していて、日々の努力を感じさせられました。家族について、夢について、どの内容もとても素晴らしかったです。スピーチコンテストのつきものの、緊張で言うべきことを忘れてしまったり、頭の中が真っ白になったりという様子もあったのですが、私もたくさん経験したことなので、その悔しさはとてもよくわかりました。私も同じ失敗をしたときはすごく悔しいし、恥ずかしかったです。その経験が、次のスピーチコンテストにも響いたりしました。未だに得意ではありません。でも審査員をしていて初めて見えたことなのですが、大切なのは完璧にやり通すこと以上に、それでも堂々と自分の意思を伝えることなのだと思いました。一旦失敗したとしても、また持ち直して、落ち着いて、自信をもって自分の意見を言い始める出場者の方々の姿を見てそう思いました。伝えようとする心というのは言葉を使う以上、何よりも重要な物なのだと思います。私もスピーチする機会があったらそれをきちんと見習ってできるようにしたいです。
留学生活もいよいよ残り一か月です。しかし月末には期末テストや帰国の準備などがあるのであっという間に過ぎてしまうのではないかと思います。残ったこの貴重な日々を大切に過ごしていきたいです。
2019年5月5日
学習面ではちょうど学期の折り返し地点で、2回目の中間テストが終わり、作文課題も二回やり終えたところです。文法や読解のテストはHSKなどのテスト形式とあまり変わらないのですが、スピーキングとライティングはプレゼンや作文をしなければならず、とても実践的でした。スピーキングのプレゼンは、グループで行うこともあるのですが、今回は個人で行うとのことで、少し大変でした。テーマは中国、又は諸外国で最近起きている社会的な事件や問題を紹介するというもので、私が選んだテーマは中国のペット経済と若者の労働環境でした。一見この2つの話題は関係のないように見えますが、調べてみると深い因果関係があり、驚きました。発表中は皆動物が好きな人が多いこともあるのか、深く聞き入ってくれて嬉しかったです。他のクラスメート達の発表も初めて知るような内容が多く、とても勉強になりました。ただ発表をやり遂げるのではなく、中国についてより深く知ることも出来て良かったです。
生活面に関しては、大きな変化はないのですが、そろそろ帰国のために荷物をまとめ始めなければ、と思っています。前期の韓国の友人も早いうちから準備をしていたらしいのですが、相当苦労したらしいので私も気をつけたいです。
さて5月1日から4日までは中国でも連休だったので再び北京に行きました。ある程度混雑の覚悟はして出かけたのですが、予想よりどこも大混雑で、移動だけでも非常に大変でした。駅に行く際に、タクシーに乗ろうと思い、専用アプリから予約をしようと思ったのですが連休初日の混雑で全く予約することが出来ませんでした。道で拾おうとしても渋滞が酷くていけないと断られたりして、高鉄を乗り逃すことも一瞬覚悟したほどです。幸いなことにその後も続けて歩いていたところ、乗せてくれるタクシーに出会い、なんとか到着することができました。余裕を持って行動することは大事だととてもよくわかりました。 タクシーの窓からは観光地付近で沢山の人が旅行しに来たのか楽しそうに歩いているのが見られました。済南は泉が多く、その付近は大抵綺麗な公園やお土産屋さんがあります。普段は地元の人が、週末に行ってのんびりする場所ですが、各地から旅行で来た人が楽しんでいるのを見るのはとても新鮮に感じられました。帰ったらまた散歩に行こうかなと思います。
5月といえば日本では元号が変わりましたが、新たな元号が決まった際も施行された際にもいろいろな人からその話題を持ち出されました。新元号発表の際は授業中だったのですが、休み時間に入ってすぐ確認した時は先生も含めて皆盛り上がりました。4月30日が平成最後の日であることは中国の友人に指摘されて気づいたくらいです。世界的に関心が非常に高い事柄であることを身を以て感じることができました。
今月末にはどうやら学校主催の留学生中国語コンテストがあるようです。クラスごとの参加なので私も出ます。皆と精一杯頑張りたいと思います。
2019年4月17日
さて学習面においては本格的に授業が始まり、毎日の勉強も忙しくなってきました。スピーキングの授業では簡単なディベートもしました。私の班は「結婚する方がいいのか、結婚はするべきでないのか」という議題です。ディベートさえ初めてなのに、中国語で臨機応変にかつ相手に納得してもらう話をするのは私にとって非常に難しいことでしたが、困難なことはこれだけではありませんでした。私は結婚をするべきだという立場から意見を出すことになったのですが、同じチーム内でもそれぞれ結婚に対する価値観が違ったのです。個人的な経験や、価値観の相異もありますが、仲間たちの国の結婚に対する考え方が全く違うことをこの時知りました。作戦会議をするときも、それぞれ簡単な主張をしたのですが、考えもしなかった価値観を知り、また私の考えは日本にしかないことなのだと知る場面もありました。しかし仲間内で意見がバラバラでは討論が出来ないので、それぞれの意見を聞きながら、お互いに同意見であるところを抜き出し、すり合わせ、それを主軸にして討論することになりました。国の垣根を越えた、多くの人が納得できるような意見とは、このように作るものなのだなとよくわかりました。また、仲間たちはディベートに勝つ戦法まで教えてくれたので本当に勉強になりました。学ぶのは中国語だけではなくなり、その中国語を生かして今後さらに何を学ぶのか、になってきているのだとしみじみ感じた機会でした。
生活では上記にも書いたように本当に過ごしやすい日々が続いています。山東大学には多くの花々や木々が植えられているため、今は新緑やその花たちであふれていて本当にきれいです。春爛漫とはまさにこのこと、と感じるくらいで、学校のいたるところで皆がカメラをもってその様子を楽しそうに撮影しています。山東大学構内では桜の花びらが舞う代わりになにやら綿毛のようなものが飛んでいます。先生の話によればこれは柳の花で「柳絮」というそうで、以前は雪の様に地面が白くなるほど積もることもあったそうです。年々減っているらしいのですが、それでも構内ではこの綿毛を頻繁に見かけます。しかし発生源の木が不思議なことにいくら探しても見つかりません。今はこの木を探すのが毎日のちょっとした楽しみです。
また、3月にはちょっとしたイベントもありました。世界的にも3月8日は女性の日で、女性の経済への進出や社会への貢献を祝う日らしいのですが、こちらでは今はどうやらネットショッピングでは女性向けの服や雑貨、化粧品等がお買い得になったり、男性が恋人や、友人の女性たちに贈り物をする日になっているようです。しかし大学では一足早く3月7日に「女生節」があります。8日にプレゼントを渡したりお祝いするのではなく、7日にお花やお菓子などをプレゼントします。女性の日(婦女の日)というよりは、女の子の日といったニュアンスなのでしょうか。今は全国的に広まったこの7日の女生节ですが、実は山東大学発祥の文化だそうです。先生曰く、大学生なのに婦女とされプレゼントされるより、若い女の子として扱って欲しいという思いから生まれた日らしく、大学構内では薔薇が女の子に配られたり、いたるところで小さなパーティーが開かれたようです。一つの文化が山東大学から現代でも生まれているのは本当に素晴らしいなと思います。また、中国では基本的には「老」を尊敬するため、若い女の子でも敬意をこめて阿姨(おばさん)と呼ばれることもあるのですが、このように若く扱って欲しいという概念が全面的に出た女生节はとても新鮮に感じられました。もしかしたら年上の女性たちに対する謙遜の意もあるかもしれませんが、皆楽しんでいて、素敵な文化だと感じました。
2019年3月5日
学習面に関しては、一昨日より新学期の授業が始まりました。日本より一足早いのですが、本科生の友人はさらにこの一週間前より授業が始まっていると言っていました。こちらでは、新学年が9月から始まることも関係しているのかなと思います。さて授業なのですが、こちらの内容もレベルアップし、少し難しくなりました。今度のクラスメートは初めて話す人ばかりなので、私はとても緊張していますが、皆優しく、クラスの雰囲気も明るいです。これから仲良くなれたらと思います。
私の学習に関する近況についてもう一つ報告しますと、最近では友人間のやり取り等をwechatで中国語を使って行うため、文章を作る力が少し伸びてきたように感じます。最初の頃は文法等に気を付けて、簡単な内容でも辞書を引きながら打っていましたが、今ではそのようなことをしなくても返事を素早く返せるようになりました。文法にはまだ不安は残るのですが、授業で作文を見てもらった際の文法の直しが以前より少なくなっていたこともあり、身近な小さなことでもこのような進歩につながることがわかって良かったです。
生活面に関しては、先月の月例報告のあと、しばらく北京に行っていました。同じ中国国内とはいえ、やはり山東と北京の違いは多く、改めて新鮮に感じることが沢山ありました。気候も若干違うのですが、今回は方言の違いもあることがよく分かりました。これといって大きな違いはある訳ではなく、今まではそれほど感じなかったくらいなのですが、今回はその違いをはっきり感じることが出来ました。これからはその訛りも含めてちゃんと聞き取れるようにしたいと思います。春節を北京で過ごしたのですが、非常に盛り上がっていて、とても賑やかでした。どこに行っても綺麗で鮮やかな赤い装飾で彩られ、街中を歩くのが楽しかったです。しかし日本の正月と同じく皆がお休みなので、外の混雑具合も相当な物でした。とくに観光地の近くは人であふれており、中国語の先生が言っていた「人山人海(人の山、人の海)」とはまさにこのことか、と人の渦のなかに飲み込まれながらふと思いました。春節は皆が楽しそうで、新年を迎えるのは中国でもやはり大事なことなんだなあとしみじみ感じました。
春節休みの終わる頃に、街中ですごく大きな声を上げて泣く子供を見かけました。どうしたのかと思い心配していたのですが、よくよく泣き声を聞くと、「お休みが終わっちゃう!あしたから幼稚園に行きたくない!」と言っていました。思っていたよりも切実な理由で思わずくすりとしてしまいましたが、きっとその場にいた誰もが同じようなことを思っていたことでしょう。私にもよくわかります。沢山の楽しい経験のできた素敵な春節を過ごせて良かったです。
2019年2月4日
こんにちは。前期が終了し、今は冬休み中です。留学生活も、もう折り返しです。こちらではちょうど春節で、街の中にもまったりとした空気が流れています。今日は所謂大晦日に当たる日で、私は北京にいるのですが交通量が極端に少なく、タクシーに乗るどころか見つけることすら難しいくらいでした。学習面に関しては、学期末テストの終了と同時に前期も終了、そしてクラスも解散となりました。テストは期末試験であることもあったのか、いつもより少し難しかったです。先生たちはいつもの確認テストと同じくらいだから、緊張しないようにねと言っていましたが、皆苦戦したようで、テストが終わった後はあの問題の答えはなんだろうか、と話し合ったりしました。私はスピーキングが一番苦手だったので、スピーキングに重点を置き、練習していました。範囲の中からランダムで指定された単語で短文を作ったり、指定された語句を使って先生の質問に答えたり、ある話題についての短いスピーチをしなければならなかったりと、対策がとても大変でした。けれど本番では思った以上にスラスラと話すことが出来、自分の予想を超えるよい点数を出すことが出来たので、頑張ってよかったです。テストの待合室でクラスメート達と緊張を紛らわせながらおしゃべりしたのも、緊張しやすい私には効果があったのだなと思いました。しかしそんな仲間たちももう既に、殆どがそれぞれの国へと帰ってしまいました。寮の空き部屋もとても多くなり、少し寂しいです。私の部屋からは、向かいの別の留学生寮も見えるのですが、いつもは夜になると全ての部屋の明かりがついているのに、今はもうまばらです。皆いなくなってしまったのだなあと実感しました。けれど別れ際の皆は寂しいと口にしながらも、帰ったら自分の国の食べたかった料理をたくさん食べたい、自分の行きたかった場所に買い物に行く、中にはそのまま旅行に行くと話す人もいました。私の国に来る事があれば必ず連絡すること、そしたら絶対色々と案内するよ、とも言われとても嬉しかったです。もちろん日本にもいつか来るように、と約束もしました。寂しいだけのお別れではなくてよかったと思います。 生活面に関しては、今月はほぼテストしか学校が無かったので、部屋にいることが多かったです。しかし冷え込みがとても厳しかったので、友達とその寒さを紛らわせるように火鍋を食べに行きました。火鍋は日本のしゃぶしゃぶと少し似ていて、自分の好みのたれをつけて食べることが出来ます。私の友人がおすすめだよ、と作ってくれたたれは見た目ではゴロゴロとした唐辛子がたくさん入っていたため相当辛いのでは、と少し思ったのですが実際は少しピリ辛なくらいで、とてもおいしかったです。
さて、テストも終わると外はすっかり春節を迎える雰囲気になっていました。飾り物がスーパーで沢山売られており、たくさんの人がそれを取り囲みながら今年はどれにしようかと選んでいました。
今は北京に来ているのですが大晦日当日でもスーパーで飾り物を買っている人がたくさんいました。
皆どこかまったりした雰囲気で、笑顔も多く見かけられます。どこでも年末は楽しいものだなあと感じました。春節を中国で迎えられる貴重な体験が出来て嬉しいです2月の終わりごろからまた新学期が始まるのでまた新たに気を引き締めて、後半も頑張ろうと思います。
2019年1月10日
あけましておめでとうございます。といっても私は年が明けてすぐに期末テスト期間が始まったのであまりまったりはしていられませんでした。こちらでは春節がメインですので、正月気分は春節で味わおうかなと思っています。
学習面では12月に自分で中国の伝統文化又は社会現象を調べ、発表するというスピーキングのテストがありました。以前はグループで行いましたが、今回は個人で発表しなければならず、非常に緊張しました。私は餃子について発表することに決め、本場にいるということで中国人の友人たちにそれぞれの家の餃子はどのようなものであるかを直接聞いて回りました。どんな味か、何の具材をよく使うのか、どのようなときに餃子を食べるか等、様々なことを聞きました。皆非常に快く教えてくれ、とても嬉しかったです。聞いた結果としては出身の地域による具材・形等の違いや、各家庭の文化があったりして非常に興味深かったです。以前から餃子の具材に地域による違いがあること、形も違う場合もあることは知っていましたが全部本やネットから得た情報だったので、正直物流がこんなに発展した今でもその違いはあるのかと思っていました。しかし、本当にあり、驚きました。その違いを今回は直接知ることが出来たので非常に貴重な経験となりました。ただ、あなたの家の餃子はどんな味ですか?という質問に対しては、トウモロコシ入りだから甘い、ちょっと塩味が強め、唐辛子を入れるから辛いよ、といった本来の意味での回答の他に、我が家の味かな、うちの餃子は幸せの味! 一家団らんの味だよ、世界で一番好きな味!等の微笑ましい回答も続出しました。皆本当に餃子が好きなんだなとよくわかりました。中国では春節に餃子を食べるのが一般的ですので今年は私も餃子を作りたいと思います。
生活面では年末ですので行事が多く、いろんなことを体験できました。サークル活動のパーティーでは済南大学に行きました。済南の中にある各大学から同じサークルの人たちが
集まりそれぞれの作った映像作品やイラスト等を発表したり、ゲームをしたりするといった会でした。日本人、というより留学生は私だけでしたが、皆気さくに話してくれ、新しい友達もたくさんできたので良かったです。中には日本語専攻や日本語を選択科目としてとっている人もいて、非常に流暢な日本語で話しかけられとても驚きました。
クリスマスイブにはバディの友人が可愛く包装したりんごをくれました。中国ではクリスマスイブにりんごを友人同士で贈る習慣があるらしく、スーパーやコンビニではりんごが山積みにされて売られていましたが、教えてもらうまではクリスマスのためとは知らなかったので、見かけるたびに旬なのかなと思っていました。新たな文化を知ることが出来て良かったです。
今はテスト期間の真っ最中です。どうやら本科生の中国人の友人たちもテスト期間らしく、復習をたくさんしなきゃと嘆くメッセージが送られてきました。テストの辛さは万国共通なようですが、この半年間頑張ってきたことを出せるように頑張ろうと思います。
2018年12月5日
12月と言えば日本大学の派遣留学について、本格的に考え、書類等を作り始めたのが大体1年前になります。そう思うと少し感慨深いです。1年前の私は留学が叶い、様々な国の人と一緒に日々勉強して、毎日新しい発見のある、そんな環境にいることを、夢見ていました。そしてそれと同時に、その後の生活や環境に非常に大きな不安を抱いていました。留学に対して盲目的に理想を抱いてはいけない、必ず困難なことや辛いことがあるとよく自分に言い聞かせながらずっと考え込んでいた時期でした。留学が実現した1年後の今からいうと、そんな不安をする必要なんて何もなかった、毎日楽しくて仕方ない、とは私は言えません。本当に大変だったことは沢山ありました。でも、留学前に抱いていた希望のほうが不安要素よりもずっと多く実現し、困難なこと、大変だったことは必死に頑張って解決させたり乗り越えたりしたことで自信になりました。要するに全て私の糧となっているということです。不安に思うのは仕方のないことだけれど、その先にある困難を恐れる必要はありません。今となっては山東大学に来ることが出来て本当に良かった、そう思っています。
さて、学習面では大きな行事である汉语大舞台がありました。クラスごとに劇を発表するといった、語言生にとって一番大きな行事です。私たちのクラスでは白雪姫を発表しました。練習時間は少なかったですが、限りある時間の中、皆で練習したのはとてもよい思い出になったと思います。私の役は小人Dでした。台詞は多くはありませんでしたが、舞台に立つ時間が長く、動作も小人らしくとのことで意外と大変でした。きっと同じクラスならなければ、同じ大学に来なければ、会うことなど決してない人達と1つの作品を作り上げるのはとても面白いことだなと思います。あと2か月程でこのクラスは解散です。私は解散後ももう半年残りますが、半分ほどの生徒達はそれぞれの国へと帰るそうです。もう一度集まるということは二度とないかもしれません。けれど本当に仲の良いいいクラスです。劇のカーテンコールでは皆とダンスをして盛り上がりました。あの後の大歓声と皆の笑顔を忘れずに、これからも頑張っていこうと思います。
生活面では11月11日、单人节(双11)がありました。日本ではポッキーの日でお馴染みですが、中国ではネットショッピングが一年で一番安く、お得な日です。日本でも毎年のこの日になるとその様子が報道されることもあります。元は恋人やパートナーのいない、独身の人を労る日です。噂によればこの日はカップル禁制のレストランもあるとは聞きましたが、今は恋人、結婚相手の有無ほぼ関係なしにこの日のネットショッピングを楽しんでいるようです。私もこの安さに乗じて少し日用品の買い物をしました。淘宝という買い物
のアプリを使いましたが本当に安い上に決済方法もシンプルで非常に便利でした。山東大学では学生のこういったネットショッピング等の郵便、宅配物を2か所預かってくれる場所があります。また、ここから荷物を発送することも可能です。届いた荷物は細かいものは預かり場所のすぐ近くにあるロッカーに置かれ、大きなものは建物わきに置かれます。商品が届いたことはショートメールやWeChat(微博)で知らせてくれます。そのためケータイ番号が商品注文の際に必ず必要になります。この間は国際郵便で両親から荷物が送られてきましたが,その際は私の寮まで手渡しで直接届けてくれました。送り方や内容によっても受け取り方が違うようです。又、11月11日の後、山東大学国際交流協会、通称SICAの方から動画撮影のためにインタビューを受けました。日本にも单人节はありますか?あなたは何を買いましたか?あなたはこのような日についてどのように思いますか?などの質問を受けました。確かに日本には单人节はありませんし、似たような行事もありません。スマホ等で買い物も食事も交通費も決済することが当たり前になった中国ならではの行事だったのだなと感じました。このように、いざ質問されると今まで考えもしなかった角度からもう一度考え直すことが出来、とても新鮮でした。
もう早くも年末ですが、年明けと同時に期末テストが始まるので気を抜かずに頑張ろうと思います。
2018年11月4日
さて10月には非常に多くのことがありました。勉強面では口語の試験を兼ねたクラス発表、また、文法の授業のテストがありました。口語の試験はクラス内でいくつかのグループに分かれ、それぞれのグループでパワーポイントや映像を作り、発表するという興味深いものでした。私のグループは、日本、ロシア、韓国の留学生の混成チームでした。発表テーマは「それぞれの国の恋愛事情」です。いろんな国からの留学生にインタビューをして制作するのですが、私のグループでは、結婚したい年齢や、将来的にどのような結婚をしたいか等、結婚にまつわる質問を中心にまとめました。質問した相手は皆それぞれ違う国の方々でしたが、回答は同じ傾向にあり、結婚したいけれど、その前に経済面においての不安が大きいという声が一番多く聞かれました。世界的に見ても結婚に対する考えは、まずは「お金」であり、その裏付けがなければ、日に日に難しくなってきているのだなと感じました。準備や発表は大変でしたが、この試験を通していろいろな国の人の考え方や価値観を知ることができ、協力して作業することでクラスの友人として更に仲良くなれました。とても良い経験ができたなと思います。文法のテストの結果は自分で思っていたよりも良い成績がとれて、得点も満足のいくもので少し安心しました。次はさらなる成績アップを目指して頑張ろうと思います。
10月の初めには国慶節で学校が休みになったので、高速鉄道に乗って北京に遊びに行きました。「国慶節はたくさんの人が旅行にでかけるから、どこもとても混みあって大変だよ。」といろんな人が言っていましたが、私は早朝の出発だし、済南から北京までは二時間半ほどしかかからないはずだから大丈夫だろうと思っていました。朝4時半に早起きして寮を出発したものの、なんと外に出てみるともう多くの人がスーツケースを引っ張って街を歩いているではありませんか。みんな駅まで行くためのタクシーを探していたのです。私は幸運なことにタクシーに乗ることが出来ましたが、乗車後に窓の外を見ると、沿道にはタクシーをつかまえようとしている人がまだ大勢いました。さらに済南駅も早朝にもかかわらず人でごった返していて大混雑。私は事前にネットからチケットを予約していましたが、窓口までパスポート(この時は居留届申請中でしたので、申請の際にもらえる代わりとなる身分証明用紙)、そしてチケットの確認画面を持っていき、本物の紙のチケットを受け取らねばなりませんでした。なんとか列車の出発に間に合うことはできましたが、日本の新幹線より手続きが複雑で、少し手順を間違えていれば乗り遅れていたかもしれません。中国では、混雑時は二時間か一時間前、平常時でもかなり余裕をもって駅に到着する必要があるのだと痛感しました。しかし北京での休日はとても楽しかったです。
中国では新学年は秋の9月からスタートします。そのために今月10月はサークル活動の勧誘会がありました。そのやり方は日本のサークル勧誘とほぼ同じです。留学生でも参加できるので、私も二つのサークルに入会しました。ひとつは漫画愛好会、もうひとつは中国の人気ゲームや人気アプリに関係する活動をしているサークルです。どちらも絵を描くのが好きなので入りました。後者のサークルでは入団の試験がありましたが、幸いに合格できたので、そのイラスト分野で活動しています。中国の学生仲間と絵を描いたりしていますが、自分の趣味が活かせて良かったと思います。留学で山東大学に来なければこんな機会に出会えることはなかったでしょう。今後も勉強はもちろんのこと、サークル活動も楽しみたいと思っています。
2018年9月29日
学習面
生活面
生活面においては大きな変化がありました。それは部屋の引っ越しです。前回の報告から1週間と経たないうちに、なにやら事情があったらしく、部屋を移動しなければならないと言われました。大して荷物も広げていなかった上に引っ越し先も同じフロアだったので簡単に引っ越しできたので良かったです。新たな部屋は以前いた部屋よりも少しだけ内装が古いようですが、水回りの問題はすべて解消されました。ある意味幸運だったかもしれません。
又、この1か月で知り合いや友達が多くできました。皆優しく、いい人たちばかりです。話してみると皆日本のことをよく知っていて驚かされました。逆に、私もまた相手の国について知っていることや言葉を話すととても驚かれ、そして喜んでもらえます。中国に関する知識はもちろんですが、それ以外で大学の選択や一般教養の授業で学んだ知識もまた毎日の生活やコミュニケーションにおいて非常に役に立っています。覚えたことは必ずいつか役に立つ日が来るのだと実感しました。もうすぐ中国では国慶節を迎えます。1週間お休みなので皆旅に出たり、部屋でゆっくり休んだりするそうです。私も北京へ行く予定です。高速鉄道に初めて乗るので非常に楽しみです。