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学長ブログ

2022.11.30

第6号 日大文芸賞の授賞式に出席して

 令和4年10月27日、アルカディア市ヶ谷で開催された日本大学新聞社主催の第38回日大文芸賞の授賞式に出席いたしました。
 募集作品は、小説、エッセー、評論など未発表のもので、応募資格は日本大学に在籍する学生、教職員、卒業生です。今回の文芸賞には、44編の作品が応募されました。
文芸賞は、湯谷良平さんの「金木犀と収集車」、優秀賞は西巻聡一郎さんの「文芸部屋に先客がいた。」、佳作は吉永明真さんの「私はきみを信じているから」、米山真由さんの「消えない過去」、そして前澤百萌さんの「尋常範囲内の幻想」でした。
 いずれの受賞者も現役の芸術学部文芸学科の在学生です。日頃の授業や課題学修に加えて、長文の執筆は、大変な労力が必要ですが、それにもまして創作への意欲が勝っていたのだと思います。その熱意とエネルギーに、敬意を表したいと思います。
 私も各受賞作品を読ませていただきました。素晴らしい内容で、皆さんの平素からのたゆまぬご努力の結果に感服いたしました。特に湯谷さんの「金木犀と収集車」では、過去を断ち切って新しい自分を出発させようとする人物と、それに触発される若者、そして過去の思い出のアルバムなどが収集車の投入口でバリバリと音を立てながら砕かれて行く象徴的な表現が見事でした。
 今後も受賞者の皆さんが精進され、さらなる成長を遂げられることを学長として期待しております。
 審査に当たられた三田誠広先生(芥川賞受賞)、増田みず子先生(泉鏡花文学賞受賞)、武内佳代先生(本学文理学部教授)、楊 逸先生(本学芸術学部教授・芥川賞受賞)には、お忙しい中、ご協力を賜りましたことを感謝申し上げます。
 皆さんの仲間が著した日大文芸賞の作品を、是非読んでみてください。本年9月20日発行の日本大学新聞に掲載されております。そして、来年は皆さんも日大文芸賞にチャレンジをしてみてはどうでしょうか。
 
日本大学学長
酒井 健夫