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学長ブログ

2022.12.15

第7号 新しい博士の皆さんの活躍を祈って

 令和4年11月14日、令和4年度第1回学位授与式が挙行され、教育学1名、工学3名、医学6名、歯学2名、生物資源科学1名、獣医学2名の合計15名の皆さんに、日本大学より博士号の学位が授与されました。
 日々の忙しい仕事の中、多くの制約を乗り越えて学術研究に取り組まれ、論文審査を経て学位を取得されたことに深く敬意を表します。また、これらの皆さんの研究生活を理解し、励まし、支えてこられたご家族の皆様方にお祝いを申し上げるとともに、終始熱心に研究指導にあたられた先生方に感謝を申し上げます。
 わが国の学位制度は、明治20年の学位令において、法学、医学、工学、文学、理学の五つの名称の博士が定められたことが始まりです。その後、新制大学院が発足し、いくたびかの変遷を経て、平成3年の学校教育法の改正以降は、現在のように「博士(○○)」と、学位の後に専攻名を括弧付で記すことになりました。授与された学位記には認可番号が付してあります。論文博士の場合、昭和37年の第1号から今回の15名の方々まで、60年間にわたり7,400号まで続いており、本学大学院の長い歴史を刻むものです。
 ここで注目したいのは、本学の博士号の学位授与者数が、課程博士を含めて13,347名で、この人数が私立大学では最大であることです。学位取得を目指す人々にとって、日本大学の大学院の19研究科は、あらゆる学術分野の研究が可能であるというスケールメリットがあります。このことは、質の高い学術研究環境が整っていることを意味し、歴史と伝統のある本学の誇りであると同時に、社会貢献の一つでもあります。
 本人の興味や疑問から、または先生方の助言から始まった学術研究、さらに自己研鑽として取り組まれた研究が、新たな学説の提唱や発見を通して、学術の発展に繋がったことを嬉しく思います。新しく博士となられた皆さんには、博士号の取得が研究の目的なのではなく、新たな真理の解明に向けての出発点であると捉えて、学術の発展に努力されますことを願っております。
 学部学生の皆さんも、大学院に進学されて課程博士に、あるいは論文博士に挑戦することも視野に入れていただきたいと思います。必ず皆さんにとって、新しい歴史が始まります。
 
日本大学学長
酒井 健夫